そのひとつが「解釈」だ。僕が今しているマーケティングの仕事は、世の中を新しい視点で解釈し、誰も気づかなかったことを伝えるのが重要なミッションとなる。
新しい技術は技術部門や研究開発部門が生み出すが、それらの技術を組み合わせたり、顕在化していない顧客のニーズやウォンツを掘り起こし、新たなサービスや商品を提供するのは、世界の新たな「解釈」といえる。
そして解釈したものの存在を世界に伝えるには、言語化が重要になる。たとえば、ちょっと前に「朝専用缶コーヒー」という商品が出たが、これは、普通の缶コーヒーの競争軸である香りとかコクという軸以外に、新たに時間軸(朝)を持ち込むことで、缶コーヒーの新たな「解釈」を作り出した。
これを学問的に見ると、ソシュールの言語学では、言葉(シニフィアン)と意味内容(シニフィエ)の関係は恣意的であるとし、コーヒーという言葉と茶色で苦い飲み物(意味内容)の組み合わせ=(通常イメージされる)コーヒーとなり、この意味内容に朝専用という軸を足すことで、朝専用コーヒーという新たな記号(シーニュ)を創出したと見ることもできる。
さてさて、法律の話からはだいぶそれてしまったが、私が大学4年のころ発売された「民法のすすめ」は、法律と現在の経済社会を考える上で重要な示唆を与えてくれる。
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