企業再生の仕事に長年かかわっていたので、JALの会社更生は、凄く気になるニュースです。
将来、会社更生の結果を楽しみに、自分が後に読み直す備簿録として書きますので、ご興味の無い方は飛ばしちゃってください。
私見:JALの再生は不可能
アメリカではユナイテッド、USエアウェイズ、デルタ、ノースウェスト4社で延べ5回(USエアウェイズが2回)倒産し、いずれも破産法11条の適用を申請し、経営再建を前提にした法的処理を行った。破産法申請後も利用者の権利(購入済みの航空券やマイレージ)を保護し、運航が止まることが無い点は、JALの法的整理と似ている。
ただし、日本の会社更生法とは違い、米破産法では労働協約を破棄して給与水準も新たに決められ、大規模なリストラを実施することができるのに関わらず直近の09年7~9月期決算では全社が純損失を計上した。
計画では、株主責任を問うために100%減資を実施し、上場廃止する。機構は路線整理や人員削減などのリストラも進め2013年までに再建を完了させる。12年度には売上高1兆3585億円、営業利益は1157億円を目指しているが、昨今の「空の自由化」により格安航空会社も増加し、競争は一層激化しており、燃料代の高騰や世界不況も追い打ちをかけ、倒産した米航空会社と同様に純損失を計上する事になるだろう。ANAの中間決算09年9月期では415億2千9百万円の経常赤字が計上されている。ANAも、これほどまでの赤字を計上し、莫大な借金(900億円)を返済している苦しい台所事情から考えても今回の計画では、まだまだ生ぬるい。
3年後のJALの出口を考察すると
①再上場:再上場できる目安は黒字化であり、現在の計画での可能性は非常に低い。
②新規スポンサー:過去の長銀の例からみても国民負担4.5兆円まで膨らんだあげく、外資系への売却を行った事例もあり、今回のJALについても、ダラダラと国民負担を増やしたあげく、外資系への売却の可能性は否めない。
③2次破綻:売上予測よりも顧客離れが大きい可能性もあり、今回のJALの倒産により、JALカードからANAカードに変更した人も多いはず。景気も低迷しており旅客減しており、可能性は否めない。
いずれにせよ時間が経過する程に国民負担は増えそうな予感。長銀の時の様な粉飾決算が見つかったりしたら、さらに最悪な事態になりかねない。3年以内に計画が遂行されない場合は、国民負担増決定!
ANAからすれば、苦しい台所事情の中、自助努力で飛行機を飛ばしているのに、ライバルのJALは借金の棒引き、公的資金を投入され、競争原理からすれば不公平感を拭えない。この不景気の中、多くの企業が国に頼らず踏ん張り耐えています。なぜJALだけが特別なのか?ANAなら倒産させてもよいのか?
前原国交大臣は19日、JALについて「本来なら清算すべき会社であるが、公共交通機関としての影響力の大きさに鑑みて国が支援する」と語った。JAL倒産の影響は大きいが、大替が無いかと言えば答えはNO!
国民の生活が第一
民主党が本当に国民の為を思うのであれば、可能性の低い再生計画では意味を持たず、JALは即刻清算すべき。もしくは、JR、ANAとの経営統合を前提に空・陸の無駄の無い交通網の再編成を国家戦略として実行し、もっと国民生活を豊かにして下さい♪