《二つの世界をつなぐ橋》 第5話 人間だけで生きているわけではない | 「6」 愛の狩人

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誰かの正解を受け取ることではなく、自分自身で観て、感じて、氣づくこと。
世界を観ることは、自分を知ること    

《二つの世界をつなぐ橋》

第5話

人間だけで生きているわけではない

前回、

「家は終わっても、つながりは終わらない」

という話を書きました。

 

 

家

墓

田畑

土地

記憶

親戚

次の世代

そうしたものを見ていると、

「継ぐ」ということは、

何か一つの形を残すことではなく、

つながりを次へ渡していくこと

なのではないかと思えてきます。

そして、

そのつながりをもう少し広げてみると、

一つのことに氣づきます。

私たちは、

人間だけとつながって生きているわけではない。


🌾 食べるということ

例えば、

毎日食べているもの。

米

野菜

果物

魚

肉

味噌

醤油

水

どれも、

人間だけでつくることはできません。

米を育てるには、

土がいる

水がいる

太陽がいる

氣温がある

季節がある

微生物がいる

虫がいる

風がある

雨がある

人間は、

それら全部を支配して、

食べ物をつくっているわけではありません。

むしろ、

その条件の中へ入り、

少し手を添えながら、

育つのを待っている。

そう考えると、

食べるという行為そのものが、

すでに、

大自然とのつながりの中にあります。


🌱 土は、ただの「地面」ではない

田畑を見ていると、

土というものが、

ただの「地面」ではないことが分かります。

そこには、

目には見えないものが、

たくさん生きています。

菌

微生物

小さな虫

植物の根

枯れた葉

水

空氣

それらが、

ずっと動いている。

人間が何もしていないように見える時でも、

土の中では、

何かが分解され、

何かが生まれ、

何かが次へ渡されています。

人間から見ると、

静かな場所。

でも、

実際には、

ずっと動き続けている世界です。


🌳 森も、一本の木だけでは生きていない

森を見ても、

同じことが言えます。

一本の木だけが、

独立して生きているわけではない。

木

草

菌

虫

鳥

動物

水

光

土

それぞれが、

別々に存在しているようで、

どこかで関係しています。

そこには、

競争もある

奪うこともある

食べることもある

死ぬこともある

けれど、

その死もまた、

次の命へつながっていく。

自然界は、

きれいな「仲良しの世界」ではありません。

でも、

全体として循環している

ここが、

人間社会とは少し違って見えるところです。


🌊 水は、誰のものなのか❓

私たちは、

水道の蛇口をひねれば、

水が出ます。

だから、

水も、

人間が管理しているもののように感じます。

でも、

その水は、

どこから来たのでしょうか❓

雨が降る

山に染み込む

川へ流れる

地下へ入る

田畑へ流れる

人間も使う

動物も飲む

植物も吸う

そしてまた、

空へ戻っていく。

水は、

人間の都合だけで存在しているわけではありません。

私たちは、

その循環の途中で、

少し借りているだけなのかもしれません。


☀️ 太陽がなければ、何も始まらない

もっと大きく見ると、

太陽があります。

人間が、

どれだけ高度な技術を持っても、

太陽そのものをつくることはできません。

植物が光を受ける。

その植物を、

動物が食べる。

人間も食べる。

食べ物のかなりの部分は、

結局、

太陽の光から始まっています。

そう考えると、

私たちは、

自分たちだけで社会を動かしているように見えて、

実際には、

もっと大きな仕組みの中で生きている。


🧭 人間は、どこから「外側」になったのか❓

ここで、

少し不思議に思います。

人間も、

もともとは、

自然の中にいたはずです。

水を飲み

食べ物を探し

火を使い

季節を見て

空を見て

生きてきた。

それなのに、

いつの間にか、

自然を、

「外側にあるもの」

として見るようになりました。

自然を守る

自然を利用する

自然を管理する

自然を開発する

そういう言葉には、

どこか、

人間と自然が別々に存在している

ような感覚があります。

でも、

本当に別なのでしょうか❓


🌿 人間も、大自然の中の一部

人間も、

水がなければ生きられない

空氣がなければ生きられない

食べ物がなければ生きられない

氣温が大きく変われば、

生活も変わる。

土が壊れれば、

食べ物も育ちにくくなる。

つまり、

人間は、

自然の外側に立っているのではなく、

大自然の中に組み込まれている。

この当たり前のことを、

私たちは、

かなり忘れているように思います。


🌱 「利他」を人間だけで考えない

これまで、

この連載では、

利己と利他について考えてきました。

 

 

利己

自分の足で立つ。

利他

自分を保ちながら、

他者を生かす。

でも、

ここで言う「他者」は、

人間だけなのでしょうか❓

例えば、

川を汚さない

土を壊さない

森を全部切らない

生き物が生きられる場所を残す。

それも、

利他ではないでしょうか❓

人間同士の助け合いだけではなく、

自分以外の命が生きられる余地を残す

それもまた、

共存の一つだと思います。


🌾 自然農から感じること

私は、

自宅の庭で、

自然農に近いやり方を続けています。

できるだけ、

余計なことをしない。

種を蒔く。

あとは、

様子を見る。

もちろん、

毎回うまくいくわけではありません。

芽が出ないこともある。

虫に食べられることもある。

思ったように育たないこともある。

でも、

何年か続けていると、

人間が全部を管理しなくても、

植物が、

自分で場所を選び、

自分で育っていく姿を見ることがあります。

例えば、

ニンジンが、

自然に種を落とし、

また次の年に出てくる。

そういう姿を見ると、

「育てている」

というより、

育つのを手伝っている

という感覚の方が近くなります。


🤲 人間の手は、何のためにあるのか❓

最近、

私は、

人間の手について、

こんなことを考えています。

人間の手は、

何でも自分の思い通りにするためにあるのか❓

それとも、

必要なところへ、

手助けをするためにあるのか❓

知識

経験

技術

道具

人間は、

たくさんのものを持っています。

それらを、

支配するために使うのか?

奪うために使うのか?

それとも、

全体が生きるための手助けとして使うのか❓

同じ能力でも、

使い方によって、

結果は大きく変わります。


🌳 自然界から、共存を学ぶ

人間は、

社会の仕組みを考える時、

人間の歴史ばかりを参考にします。

国家

政治

経済

法律

制度

それも必要です。

でも、

もっと長い時間、

この地球上で続いてきた仕組みがあります。

大自然です。

何億年という時間の中で、

命が生まれ、

つながり、

変化し、

絶滅し、

また新しいものが生まれてきた。

そこには、

人間社会よりも、

はるかに長い「運用実績」があります。

ならば、

次の社会を考える時、

自然界から学ぶという視点も、

もっと必要なのではないでしょうか❓


🍃 共存とは、同じになることではない

自然界を見ると、

みんなが同じではありません。

木は、

木として生きる。

鳥は、

鳥として生きる。

虫は、

虫として生きる。

菌は、

菌として生きる。

それぞれが、

違う役割を持っている。

違う姿をしている。

違う生き方をしている。

それでも、

全体としては、

一つの循環の中にいる。

だから、

共存とは、

同じになることではない。

違うまま、生きられる関係をつくること

これは、

人間同士にも、

そのまま当てはまるように思います。


🌉 橋の先に見えるもの

《二つの世界をつなぐ橋》を、

ここまで歩いてきました。

みんなと同じ道を、

少し外れてみる。

自分の足で立つ。

本質へ立ち返る。

家や記憶を、

次へつなぐ。

そして、

今回、

そのつながりを、

人間社会の外まで広げてみました。

すると、

橋の先に、

少し違う景色が見えてきます。

人間だけが中心にいる世界ではなく、

人間も、大自然の一部として存在する世界

そこから、

共存を考える。

そこから、

利他を考える。

そこから、

次の社会を考える。

私は、

この視点が、

これからますます大切になっていくと思っています。


次回

第6話

利己の先に、利他がある

自分の足で立つ。

他者も、

同じように自分の足で立つ存在として認める。

そして、

人間だけではなく、

大自然の中で、

自分が生かされていることを思い出す。

そこまで来た時、

「利他」という言葉は、

少し違って見えてきます。

自分を犠牲にすることではない。

誰かへ尽くすことでもない。

自分も、他者も、大自然も、共に生きられる場所を探すこと

次回は、

その「利他」について、

もう一度、

深く考えてみます。

 

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