団地の部屋の鉄格子から
練兵場の光るライトを眺めながら
タバコをふかしては外に投げすてる
慣れない町での高校生活のはじまりは 「こんなはずじゃなかった」
というやるせなさだった。
そこでの生活を捨てて都心に戻る勇気もなく
やるせなさ と 溢れ出すエネルギーが土地柄と相まって
粋がって喧嘩する毎日に変わっていった。
それでも粋がるには金もなく田舎町にしては充分なとっぽいカフェで
アルバイトを過ごすようになった。
これが私のコーヒーとの出会い。
思春期に行けるとこまで行かないで済んだ
大人たちに教えてもらえた苦い味。大人達との出会い。
10代の頃にいつか逆の立場になりたい
そう思いながら20代になり、心の片隅にしまいながら過ごし
いつでも出来たはずなのに、そう過ごしていないのはなぜだろう。
強い感情をもっていなかったと言われたらそれまでだけれど
年齢世代でのちょっと背伸びした かっこよさ が邪魔して時間が過ぎていく。
きっと今描くかっこよさも10年後
また違ったかっこよさに惹かれながら生きているんだろうか。