洗骨 2019
75点


死んだ人の骨を洗う伝統
洗骨...





ガレッジセールのゴリが
本名 照屋年之(てるやとしゆき)
として監督脚本を務めていますが

観終わってから知ったので
めちゃくちゃびっくりしています


主演が奥田瑛二
そしてタイトルが洗骨と

どんだけ堅苦しい内容だと
警戒してたんですが


粟国島あぐにじま
に実際に伝わる洗骨という風習をテーマに
した
言わゆる家族再生モノ

しかもかなりコメディ色の
強い作品になっていました


一見、
テンポ悪く感じてしまうような
ゆっくりとした会話と
ゆるいギャグは
どうなんだこれは
とも思いましたが

島の空気を表現したようなあえて感が
感じられたので
個人的には好感を覚えました


家族モノに大切な
「えーっと、この人とこの人はどういう関係?ていうかどんな家族だったの?」

という人間関係紐解きサスペンスも
とてもよく出来ていて

徐々にわかる
この家族の関係性
この家族の壊れっぷりは
とても楽しめました


ついで
この手のジャンルに必要な

家族以外のなんにも知らない人間や
島の人たちとの
会話もとてもよく出来ていて

洗骨という
一見、やばい風習で
野次馬的に楽しんでしまいそうなんですが

そうならない細かい配慮がされた
脚本は
絶品だと思います


タイトルの無骨さからは考えられない
コミカルな内容
でもきちんと人の死と向き合う
家族と向き合うという
普遍的なテーマを盛り込んだ
良作映画でした〜