「東京に原発を。」
役所広司演じる都知事がとんでもない案を部下達と話し合う社会派会話劇なのだけれど、とんでもなくうまくできている。
この映画の何十倍も予算を掛けた糞映画なんていくらでもあるってのに…。


議論の内容はいくら金を積まれたか知らんけど、クリーンだクリーンだと言わされている芸能人に見せたら顔面メルトダウン級。


日本の原発情報公開はロシアよりも劣る。

お勉強的な内容なのだけれど、どんな甘いセリフよりも胸に刺さるセリフが多く、響く。

中でも強く印象に残っているのは、原発はなぜ大都市に作られないのか?
という問いに対する答え。
本当はわかっていたのに、いざ言葉にするとどれだけのことかが強く強く伝わってきた。


2004年公開の作品で、今回二度目の鑑賞となったが、こんな作品があったのに何も変わらなかった日本の原発体制を恐ろしく思うのと同時に、悔しくてくやしくて仕方がなかった。


なんでこうなったんだろう…。

世界的なテロ国家になってから嘆いても遅いか…。