雲南省に普洱茶の学びに来ています。

雲南省 臨滄市 双江県 勐庫鎮に滞在し、冰島についてたくさん学ばせていただいてきました。今回まずは昆明に計3泊、そして勐庫 に8日間滞在しましたがラスト2日はノープランだったのですが、お茶の神様のはからいに任せて過ごしています。そのような中…


実は、冰島老寨(オールドビレッジ)で初めて樹齢500年以上の古茶樹を見せていただいたときに、雲南の森林の大きな茶樹と全く違う茶樹の大きさや太さに驚きました。冰島の古茶樹は充分大きいのですが、もっともっと大きな古茶樹のイメージが私の中にあったのです。

雲南三大古茶樹王と言われた3つの古茶樹のイメージがあったからだと思います。


①茶樹王(西双版納 南糯山樹齢800年 最古の栽培型 樹高5.48m 1990年代に枯渇)

②巴達大茶樹(西双版納 巴達山 野生 樹齢1700年 台風で倒れてしまったそうです)

③千年古茶樹(普洱市瀾滄 1991年発見 野生と栽培の中間といわれ樹齢1000年)

このように、雲南省と言えば、世界中のお茶の原産地とされ樹齢1000年以上の茶樹があるイメージがありました。


それをヘレナさんと吴氏にお話したところ、「行くのがとても大変だから同行しないけど、往復6時間かけていく山の森林の奥にある古茶樹を美和は見に行きたい?」と声をかけていただいていました。「もし、行きたいなら政府の許可をとり、危険なのでガイドをつける手配をするよ」と。毎日の朝から夜中までの学びに身体も疲労が溜まっていましたし、今回はチャレンジしないことに一旦していました。


それが、昨夜夕食後に何気ない会話から又この山の話が出ていたようで、「美和も一緒に行こう!」とヘレナさんとヤンティンくんから声をかけてもらい行くことが急遽決まりました。ガイドをつけなくても、ヤンティンくんが案内するから!と申し出てくれました。

(疲れがマックスで体力的に若い方について行けるか、かなり心配でした。あとトイレも…年齢的に近いので…)

翌朝、政府の許可も無事にオッケーが出て、ヘレナさんとヤンティン君の3人で朝ごはんのミーガン(米干)を食べてから出発です。行きたくても、最後は山の神様が山に入ることを許可してくれないと行けないのだそうです。前日の午後に急な激しい雨が降ったので心配でしたが、お天気は大丈夫そう。


若い30代の体力に50代の私がしっかりついていけるのか本当に心配…この2年ほど、ほぼ平日は毎日のようにジムに行って体力維持に努めてきたので、頑張って行っててよかったと思いました。

それでもやっぱり体力が違う!本当に大変な道のりでした。

レストラン近水楼のヤンボーくんの運転で大雪山へ向かいます。2人は従兄弟同志です。勐庫にきて今日行った「大雪山」の文字が目に入るたび気になっていました。大雪山の普洱茶は知っていましたが、古茶樹の聖地とは知りませんでした。今も雲南では森林の奥に古茶樹が発見されるそうです。世界中のお茶の起源とされる雲南ですからね…。

ものすごい細い道の山道をあがり、さらにガタガタ道でここは簡単に来れる場所ではないことがわかりました。

そのような道のりを進み森林の入り口まで行きました。

まずは登山前に事務所により登録とサインを書きました。ライターなど危険なものは持ち込み禁止です。スタート時間11:00を記入してサインをして出発です。

森に一歩入ったとたん、じわじわと汗が出て、10分くらいですごく息苦しい…一瞬この先の6時間を歩けるか呼吸が整わなくて不安に襲われました。森の気と、私の気が調和するまでゆっくり休み休み進みました。

30分ほどで最初の苦しさがなくなり、所々、苦しくなると無理せず休み休み、ちびちびお水を飲みながら足を出して進みました。

一緒に山に入ったヤンボー君は、病み上がりで体力的にきつくなり、このあたりで引き返しました。

サインがでてくると、不思議とがんばれる!

でも、やっぱりすごく大変!本当にきつかった!

一度行かれたことがある吴氏がもう同行しないわけだ!

自分の年齢的な衰えをつくづく感じました。体力あるうちに子どもたちと、いろいろ経験しておきたいなーと思いながら…一歩一歩、無心で進みました。

ひとまわり以上違うヘレナさん、元気です!!

NO.2のお茶の木に到着しました!!少し高い場所にあるので、力を振り絞り樹のところまで登りました。ここで少しひと休み。こちらも本当に大きい!目標のNo1の古茶樹もあと少しです。

まっすぐ伸びていてすごい高い場所に茶葉がありました。さあ、あと少し!!

やっとついたー!!No.1の古茶樹のところにようやく到着!!

通常片道3時間のところ,お若い方たちと歩き2時間ちょっとでつきました。はるばる福建省からお茶関係のグループもきていて、先に古茶樹を見学されていたので、私たちはまずランチをとりました。ヤンティンくんが包を持ってきてくれていて、いただきました。初めて食べたピーナッツと砂糖の組み合わせが美味しかったです!

こちらが「勐庫大雪山1号古茶樹」と名付けられて国に管理されているお茶の樹です。

歴史的にこの樹からお茶を作られていたかはわからず、この樹はお茶として飲むことはできないそうです。

樹齢は2700年、高さは25m、胸囲3.1mと表記されています。大雪山野生古茶樹群落は原始森林の中に分布していて専門家により世界で既に発見されている中では海抜が一番高く、密度が最大で、原始的な植生によって保存された古茶樹群落とされているそうです。発見は1997年偶然によるものだったそうです。


枯れずにまだ生き続けている古茶樹の生命力と大雪山のパワーに感動しました。雲南省にはまだまだ発見されていない古茶樹がきっとあるのでしょうね!

勐庫大雪山1号古茶樹に別れを告げて、また山の森林を歩き戻ります。足の疲れがみんなかなりあったので、足元を気をつけながら歩きました。下りは下りで足の力使いますね。山用の靴ではなかったので、滑らないように歩きました。

それでも、復路の心は楽なものです。

茶樹が所々にあり、葉っぱは光沢がありました。

お茶の花もたくさん落ちている箇所がありました。

行きは辛く目に入らなかったものが、視界に入ってきて目を楽しませてくれます。落ち葉のカラフルな様子まで見えてくる…


最後の30分の道のりが、やっぱりアップダウンが厳しくて大変でした!!

無事に到着ー!!往復5時間がんばりましたよ!

もう一つ、とてもとても心配していたことはトイレ事情…森林にはトイレはもちろんなく、そちらも無事でよかったです^^;


帰り道、またガタガタ道を行き大切な場所へ立ち寄りました。

大户赛の人々が大切にしている山の神様を祀る場所です。

お線香を買い(WeChat ペイで)火をつけて、山に入らせてもらったお礼を伝えてきました。

山の神様へのお参りあとは1時間弱で勐庫タウンへ戻りました。

今日ご一緒してくれたヤンティンくんが𣲙島老寨のお茶を淹れてくれました。みんな早く温かいお茶が飲みたかったから、本当に美味しかった〜!!

ヤンティンくんはフォトグラファーでもあり、たくさん山で写真を撮ってくれました。

ほどなくして、近水楼でのディナーに向かい、今夜もファミリーのみなさんと美味しい夕飯をいただきました。

良い香りがどこからするのかと思っていたら、こちらのお料理!新鮮な山椒のフルーティさに驚きました。

パッションフルーツジュースが身体にしみました。


今日も1日、勐庫のみなさんに大変お世話になりました。

勐庫大雪山1号古茶樹を紹介できて嬉しいです。