乾物や漢方の問屋街、迪化街が
チャイニーズニューイヤーの買い出しで
大変賑わっていました。
台北はすっかり春の気候!
「お茶の歴史を学び春節を祝う台北ツアー」
に参加するため春節直前の台北を訪れてきました。
ザ・クイーンズ・フィニッシングスクール
佐藤よし子先生主催のツアーで
茶の歴史については師事しています
磯部優子先生から学ばせていただきました。
春節一色の台北!
楽しみにしていました
チャイニーズアフタヌーンティーで
Teaparkerの池 宗憲先生に
「宋代の茶藝」について学びました。
池先生はアメリカなどの海外でも活動され
昔からの文化を現代風にアレンジして
子どもから老人まで楽しめるように
拡め伝えられています。
私は2018年にも浙江省杭州でも点茶法にふれましたが
2023年は私の住むシドニーでも
点茶法を教えている先生との出会いがあったり
点茶法が世界中で注目されている現状をこの度も知ることができました✨
点茶法の淹れ方は徽宗皇帝(1082-1135)が
まとめさせた『大観茶論』に書かれています。
(大観年間1107-1110)徽宗28歳頃の在位初期のころに
書かれたとされています。
宋代のお茶は固められていて茶臼や茶碾で粉にします。
お湯は茶碗に7回に分けて入れました。
右手の茶筅で泡を点てていきます。
泡は白ければ白い方がよい
いつまでも泡が消えない方がよいとされていました。
宋代の点茶法の茶器は
福建省建陽にあります建窯の茶碗(建盞)が有名です。
泡が目立つように濃い色の茶碗です。
東京の静嘉堂文庫
京都の大徳寺龍光院
大阪の藤田美術館にある
3つの曜変天目茶碗についてもお話しがありました。
福建省の北苑茶は献上専用のお茶を作っていました。
茶を粉にする道具です。
せっかく点てた泡がこぼれないように集中しました。
丁寧に素早く茶筅を動かします。
宋代は一般庶民も酒楼や茶館で茶を楽しむようになり
茶葉の品質や淹れ方を競う『闘茶』という遊びも流行しました。
2022年の大人気だった中国ドラマ「夢華録」で
点茶法や茶坊、闘茶についての様子が観れますので
ドラマに興味のある方はぜひ探してみてください。
茶藝の講義と実践のあとはアフタヌーンティーです。
3種類の点心が美味しかったです。
青磁の蒸龍がとても素敵でした。
点茶法は鎌倉時代(1185-1333)の入宋僧により日本へ持ち込まれ日本独自の茶の湯の文化に発展しました。
室町時代(1522-1591 )になりますと武野紹鷗などが
「侘び茶」を発展させ千利休が完成させました。
池先生から問われました。
徽宗皇帝の時代から
室町時代の千利休まで何年?
千利休(1522-1591)
どのように感じられますか?
私はこのように感じました。
命をかけて海を越えていた留学僧によりお茶が伝わり、約400年近くの年月をかけ日本の文化や日本人の習慣に融合し発展してきたことが、いまも私たちに広がっていることがとても素敵だと感じました。
本当はもっともっといろいろな側面からみると
綺麗なことばかりではなく、ひとことでは言い表すことができないくらい深いことなのでしょうが
私はお茶が世界中で愛されている側面が大好きです。
台北故宮博物院で新しく展示されている
「海から見た16世紀の東西文化交流」からも
グローバルな芸術・知識・文化の交流や融合を紹介していました。
まずは私自身のオーストラリアでの生活に
茶文化の融合をより一層心がけたいと思います。
そして、私が好きなお茶の側面を楽しくお伝えできるようにまずは好きを感じる"いま"を極めたいと思います✨
レストラン天香樓からのギフトは
杭州にゆかりのある蘇軾の詩
「次韵寄壑源试焙新茶」の一句
戲作小詩君一笑
從來佳茗似佳人
-蘇軾
佳茗(よいお茶)はまるで美人と同じだ
蘇軾にとってのよいお茶とは
どのようなことか知りたくなります。
お茶を通して、あたたかいご縁を紡いでいけますように
心をこめて活動していこうと思います。
次韵寄壑源试焙新茶 蘇軾