立身出世を願う端午節のお茶会で

毎年お話ししてきた茶壺

邵大亭の「魚化龍壺」を

2022年7月にオープンした 

香港故宮文化博物館で

観ることができました。


魚化龍壺

邵大亭(1796-1850年)

清嘉慶至道光(1796-1850年)








江蘇省宜興市の紫砂が

最上とされていますが

香港から取り寄せた本

「中國紫砂岩壺珍賞」をみながら


こちらの「三秦記」に記された

登龍門(魚躍龍門)について触れ

海外で活動を続け生活している皆様と

初心を忘れないでいようねという思いで



    

魚化龍不改鱗
(うおりゅうとけしてりんをあらためず)


龍となった魚がまだ鱗を持っている

こちらの言葉と一緒に毎年お茶会レッスンで

触れてきました。



『三秦記』によると


    


   「江海の魚龍門の下に集まり
      登る者は龍と化す」

という一文があります。


江海大魚薄集龍門下、數千、不得上。

上則為龍、不上者魚、故云曝腮龍門。


黄河上流にある龍門の滝は名だたる激しい急流で、

そこを登った鯉は龍に変身すると言われ、

立身出世の象徴とされてきました。


力を振り絞って跳躍できた魚だけが

目的地に到達でき、

それができない魚は

下流で波にあおられて浮き沈みするしかない。


うーん…厳しいですね…

でも努力を怠るなといわれているようですね。


香港から台湾へ移り

台北国立故宮博物院でも

魚化龍壺のモチーフの文物が

目に止まりました。




なんどか見ていてる文物ですが

そのときの波長で

感じかたも目にとまるものも

違うから面白い。



(北院)Northern Branc

常設Gallery 306,308

敬天格物 院蔵玉器精華展にて


清乾隆

「碧玉鰲魚花插」



吉祥文様や寓意のあるものに
日常に触れていると

願いや思いを込めて
日々の生活を

丁寧に過ごすこと


そういう気持ちを

いつも自然に気づかせてもらっています。





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