もっさん、この日は築地へ。
築地と言えば、お目当ては矢張り海鮮でございます。

そして海鮮と言えば。
もっさんにとって、ファーストチョイスはお寿司でございます。




「鮨なかむら (すしなかむら)」さん。
2024年8月7日訪問。
12時15分入店。



日比谷線築地駅より徒歩で3分ちょい。
道路からは奥まった位置に建つこちらのビル、1階にて営業の「鮨なかむら」さん。

ディナーは完全予約制。
おひとり22,000円〜の高級店ですが、ランチはかなりリーズナブル。

店内はカウンター9席と小上がり。
そのカウンター9席を贅沢に用い、ひと組毎に1席を開けての着座。
1回転の客数は通常4〜5名で、多くとも6名迄だそう。




為に、ランチも事実上の完全予約制だと思っておいた方が間違いありません。
ランチタイムは11時30分から45分刻み、13時までの3回転。
もっさんは訪問の1週間前に電話で予約。
12時15分の回にお邪魔しました。

⁡◯ おまかせ

鮨⁡なかむらさんのランチコースは、おまかせ8貫と12貫の2種。
もっさんは後者をお願いしています。
何も巻物とお椀付きです。




お先にガリとお茶の配膳。
尚、なかむらさんでは、お水は有料のミネラルウォーターのみの用意となります。
食前食後にお水が必要な場合には、恐らくお水のみが持ち込み可能です。
◯ 平目 昆布



なかむらさんのお寿司は、寿司台へ1貫ずつの提供。
握りは平目の昆布〆からスタート。




梅肉乗せと、1貫目からやや変化球。
ほほーう?
暑い最中でしたから、食欲にエンジンをかけつつサッパリと食べさせる工夫でしょうか。
この1貫から、なかむらさんのお寿司に対するアティトゥードが垣間見えるように思います。

◯ アオリイカ




イカも続けて、塩と酢橘でさっぱりと。
包丁仕事の美しさよ。

◯ お椀



◯ イクラ 軍艦




⁡お椀を挟んで、イクラの軍艦。
一転濃いめの味わいとなり、前哨戦が終わった事を感じさせます。

◯ 桜鱒 昆布〆



桜鱒は厚めの切っ付けに。
絶妙な〆具合と包丁仕事の入れようで、コリコリとした食感を活かしています。

◯ 鰤




◯ 真鯛 胡麻漬け



⁡◯ 縞鯵




鰤には新潟県の伝統的辛味調味料「かんずり」を、縞鯵には和芥子を合わせています。

真鯛はなんと、胡麻ダレに漬け込んでありました。
中盤に入って、また大きく変化を付けて来ましたね!



鯛茶漬け用に胡麻ダレと合わせた鯛の刺身はよく見掛けますが、それを握りとしたものは初めて頂きます。
なかむらさんのスペシャリテでしょうか?
この日の白眉でした。

◯ 赤身漬け




漬けはやや強めな漬け具合。
もっさんの好みにドストライクです。

◯ 帆立 炙り




次いでもっさんの大好物、帆立!
これはテンションのブチ上がる並びでした。
絶妙な炙りで、香ばしさが立ち上がってくるかのようです。

◯ 穴子



穴子は皮目を上に、身ごろをシャリの長辺に沿わせるのでは無く横へ向けて握っています。
穴子寿司の有名店さんがこの技法を使われるそうですが、もっさんは初めて見るものでした。

◯ トロ




穴子の後に大トロという構成も、中々に見掛けないものです。
このトロがまあ〜〜〜!
美味かったですね!!

◯ ネギトロ巻き





巻物はネギトロ巻きでした。
八丈島の島唐辛子を漬け込んだ辛口のお醤油が用意されたのにはビックリ!
ランチコースで、〆の巻物にこうも工夫を入れますか!

いや、この拘りには感服しました。
これが出来るお店は滅多に無いように思います。
◯ 玉子焼き




ラストの玉子焼きは、天面をバーナーで強く炙ってキャラメリゼ。
サクサク食感とほろ苦さが、玉子に練り込まれたすり身の存在感をより強く演出しています。






結論、お寿司ジャンルでは過去トップクラスのお店でした。
どのネタも、仕事の入れようとその精度が素晴らしい!
握りの姿勢がまた、実にお美事 。
ランチタイムでも、高級店の高級店たる所以をしっかりと感じ取る事が出来ます。

⁡ TPOにも拠りますが
「お得なお値段で美味しいお寿司」
ならば、歴代でも3本の指に余る事はありません。

因みに、もっさんの考えるところの「お得なお値段のお寿司」とは、「トータルのお会計が5,000円以内で済む」事を指します。
当ブログでは普段、お料理のお値段を直接お伝えしておりませんので、念の為併記しておきます。
大将は言葉少なく、黙々と握っておられます。
「平目です」「アオリイカです」とネタを伝える以外、会話らしい会話は殆ど有りません。

その所為もあってか、客同士の会話もほぼ聞こえず。
やや緊張感のある空間です。
故に複数名で出掛けるならば、お料理に集中出来る相手と出掛けるのが望ましいと思います。
ご馳走様でした。