もっさん、この日も六本木ヒルズへ。
こいついっつも六本木行ってんな……。

さて。
当ブログにて10数回に渡ってご紹介して参りました

5月6日にて会期は終了。
5月21日に投票の集計結果が発表されました。



全18カレーの中からグランプリに輝いたのは、「ヒルズ ダル・マット」さんの『〈グランキオ〉』
ダル・マットさんは一昨年の第1回グランプリでも「デリシャス賞」を獲得しており、事実上の「2連覇」と捉えて宜しいでしょう。

もっさんも〈グランキオ〉を自薦のデリシャス賞に推しておりました。
グランプリの結果発表前ではありますが、表敬訪問を兼ねての再訪でございます。




「ヒルズ ダル・マット」さん。
2024年5月4日訪問。
11時25分入店。

六本木ヒルズ内ではさんざっぱら飲食をしているもっさんですが、その内訳はほぼハンバーガーかカレーに偏っております。
真っ当なレギュラーメニューを頂いたお店となると、4〜5軒というところでしょうか。

ダル・マットさんはその少ない例外のひとつ。
ヒルズ内で最も好きなお店、と断言してしまいます。

◯ 本日のランチ:ショートコース
もっさんのオーダーはショートコース。
ですが、例によってカスタムをお願いしています。
◯ 前菜5種盛り合わせ




コースの1品目はアンティパストミスト。
お料理は手前から時計回りに

◯ メイクィーンのポテトサラダ



白トリュフとポテトの組み合わせは大鉄板。
美味しいんですよねぇ〜〜〜。

ポテサラは味付けを抑え、ポテトの甘みを活かしています。
振り掛けられたパルミジャーノ レッジャーノが塩気を補填すると共に、味わいに奥行きを齎しています。
王道にして技ありのデザインです。

◯ 生シラスのアラビアータ



アラビアータソースが生シラスの淡白な旨み、ツルんとした舌触りに案外と良く合っていてビックリ!
シラスを用いたピッツァを頂いた事はありますが、生シラスをこのようなソースで頂くのは初めてでした。
いや、これは感激しましたね。

因みにアラビアータはダル・マットさんの人気メニューのひとつで、「クセになる辛口」が売り。
もっさんは興味を唆られつつも敬遠しておりましたので、前菜でその一端を味わえたのは嬉しかったです。
コースをお願いした甲斐がありました。

◯ 信州美桜鶏のガランティーヌ



前菜はどのお料理も素材への仕事が効いており、実に芸が細やか。

ひとつひとつの量が少ない分、高さを出して盛り付ける工夫もお見事。
その工夫ひとつで食欲と期待感を煽ると共に、リストランテらしい高級感も演出しています。

このガランティーヌには、ダル・マットさんの前菜の「良き」が詰まっているように思います。
半熟卵ソースの鮮やかな黄色に、竹墨入りチーズの黒がメチャメチャ映えています。
お味も最高です。

◯ ワラサのカルパッチョ



生魚を用いたカルパッチョは前菜のド定番にして、難易度の高いお料理と言えるでしょう。
このワラサは満点の回答でした。

写真のアングルが良く無いですが、添えてあるイクラにもっさんのテンション爆上がりです。

◯ 羊肉のサルシッチャ



これはラムでしょうか。
巧みなスパイス使いが羊肉の癖を消し去り、旨みを最大限に引き出しています。

バルサミコで煮染めた、玉ねぎのアグロドルチェがまた旨し。
これ単品で20個くらい食べたい!
前菜の白眉でした。

◯ パン




コースに付属のパン。
ダル・マットさんの焼き印入りです。



お好みでオリーブオイルを付けて頂くのですが、オイルが矢鱈と大盛りで出て来たのは何ででしょうね?

◯ 健味どりとアスパラのクリームパスタ



コースの2皿目、プリモピアットは本日のパスタ。
静岡県産健味どりと、アスパラのクリームソースでした。


健味どりは荒めに叩いてつくね状に。
むっちりとした噛み応えが、アスパラのシャキシャキとした歯触りとコントラストを生じています。
健味どりの旨み、アスパラの甘みと、クリームの相性も抜群です。

特筆すべきは小口切りとした長ネギ。
風味、食感ともに良く効いており、あると無いとでは大違いでしょう。

フォークの止まらない美味しさです。
これはフルサイズで食べたかった!
◯ A5ランク山形牛のビステッカ

コースの3皿目、セコンドは本日の肉料理。
本来は豚肉のローストが出て来るのですが、そちらをダル・マットさんのフェイバリット食材である山形牛に変更して貰いました。



改めまして、セコンドはA5ランク山形牛のビステッカ。


お皿が配膳された際、振り掛けられた岩塩の量にドン引き!
と、思いましたら。
スタッフさんに拠ればこれは岩塩ではなく、「淡雪塩」といって、米粉とお塩を合わせてプレスしたものだそう。



ほーん?
これは初めて頂く調味料(?)でした。
食感と口溶けはうっすーーいお煎餅のよう。
然程に塩っぱくはなく、却ってその塩気の無さに驚きました。
どっちかと言えば、飾りの要素が強いように思います。


ビステッカは表面を焼き固めた後、恐らくオーブンでの火入れでしょう。 
加熱して休ませてを繰り返し、ゆっくりと調理したものと思われます。


結果、この火通し。
大胆に赤みを残し、かつ中心部まで温かいミディアムレアです。
山形牛は柔らかく、かつしっかりとした噛み応え。
赤身肉ならではの強い旨味と共に、上質な脂が染み出してきます。
Buonissimo!




ビステッカに添えられているのはマッシュポテトと、黄金蕪のロースト。
後者はこれまた初めて頂く食材でした。
一般的な白い蕪よりも、やや甘みが強いように思います。

◯ 〈グランキオ〉



そして〈グランキオ〉の登場!
コースの予約時、一緒にリクエストしておきました。



ドーモ、蟹 = サン
1ヶ月ぶりです。


ソースをペロっとひと舐めしてみましたら、前回と少しブロードが違うかしら?



スタッフさんに拠れば、グランプリ期間中にも少しづつアップデートをなさったそう。
リゾットには、前回入っていなかった白ネギが加えられていました。
シャキっとした歯触りが良いアクセントとなり、スプーンを加速させています。





また蟹爪と蟹脚は、火入れがスチームからローストへと変更。
香ばしさが演出してされており、脇に添えられた蟹サラダ(という名の、ほぼ蟹肉の塊)とも食感の差が大きくなっています。
旧ver.に比べて、蟹の存在感が段違いでした。



もっさん的に、今回のグランプリに於ける〈グランキオ〉の勝因のひとつと捉えているのがこちら。
らっきょうのワイン漬けです。
この一手が、カレーの完成度を大きく高めていた事は間違いないでしょう。

◯ カッサータ
◯ アイスカフェラテ



コースの4皿目、ドルチェはカッサータ。
フルーツとナッツがたっぷりでちべたおいちい。




コースにセットのカッフェは、コーヒー若しくは紅茶からの選択。
もっさんはこちらも、アイスカフェラテへ変更をお願いしています。
ロゴ入りのグラスがイカしてますね。

ふう、満足まんぞく。
⁡カレーは勿論ですが、他のお料理のクオリティも実に素晴らしい。

いずれお店のスペシャリタ、季節のフルーツ冷製パスタも頂きに来ねば。
またお邪魔します。
ご馳走様でした。