もっさん、この日は文京区本郷へ。
丸の内線を本郷三丁目駅にて下車し、本郷通りから菊坂へ入ります。

そこから坂道を下る事、10分弱。
登り坂なら引き返すところでしたが(笑)、目印の星条旗が見えて参りました。





「K’ingsman (きんぐすまん)」さん。
2024年1月15日訪問。
11時30分入店。

スマッシュバーガー訪問強化月間。
その第2弾は、本郷のキングスマンさん。
最寄駅は都営三田線・大江戸線の春日駅となります。



オーナーシェフは元幕下力士「幸東」関の池田圭介氏。
ご本業と言えるディナータイムのメインコンテンツはエイジングビーフを用いたステーキで、もっさんのお目当てであるハンバーガーはランチタイムのみの提供。
故に業態としては、「ステーキハウス」と「ハンバーガーショップ・カフェ」の二毛作と言って良いと思います。





この日もっさんは開店の15分前から待っての入店。
その時点では他にお客さんが居なかった為、池田シェフにお願いしてステーキ用のお肉の熟成庫を撮影させて頂きました。
ほえー、こんなん初めて見ましたわ。

◯ 本日のランチ:プレジデント ダブル、ハッシュドブラウン、ピクルス、日替わりのこだわりスープ
⁡もっさんのオーダーはダブルチーズバーガー。
サイドにハッシュドブラウンとピクルスもお願いします。

池田シェフに「日替わりスープは何でしょ?」とお聞きしたら、きのこのポタージュとの事。
もっさん、きのこのスープは大好物です。
それも是非お願いします。



お先に登場はきのこのポタージュ。
メインの具材はおそらくフレッシュマッシュルーム。
その他にも2・3種類のキノコが入っていそうです。


裏漉ししたきのこペーストがたっぷりで、とろりと濃厚な舌触り。
きのこの旨みとミルクのコクを活かした甘口仕立てが、もっさんの好みにどストライク!
たっぷりと振られたブラックペッパーが、後味をビシッと引き締めています。

後から頂いたハンバーガーの旨さに負けない存在感!
オーダーして大正解でした。



そして登場のダブルチーズバーガーは「プレジデント」。
スペシャルバーガーっぽいネーミングですが、こちらはキングスマンさんのベーシックバーガーです。


用いるお肉は熟成を経ていない普通のUSビーフの赤身。
そこへちょこっと、豚の脂身をプラス。
ボール状に纏められたミンチは、10mm角の超大粒。
最早、挽肉というより「ちっちゃな細切れ」と言った方が正しいんじゃないかというレベルです。
このパティを池田シェフ曰く
「鉄板にこびり付かせるつもり」
で、円を描くようにコテを動かしてのスマッシュ。
パティを押し潰しながら、薄く延ばしていきます。


パティには豚肉が含まれていますので、当然「良く焼き」の仕上げ。
両面にバッチリと焦げ目が付いていますね。
ガブりと齧り付けば、その香ばしさたるや!

もっさんはスマッシュグリルに於ける「焦がし」の主目的は、ミンチを結着させる事だと思っておりました。
が、池田シェフに拠れば

「如何に上手くメイラード反応を起こして、肉の旨味を引き出すか」

に拘った結果、スマッシュパティに辿り着いたとの事。
確かに「程良く焦げたお肉の食味」は、お肉料理の抗い難い魅力のひとつです。
牛脂では無く豚の脂を用いるのも、より良い「焦げ」を作るための工夫だそう。


実際に頂いてみれば、薄皮一枚の「カリッ、サクッ」の焦げの層の内側から、グワッと立ち上がってくる肉の旨味!
1枚100g弱のパティをダブルとする事で、食味も2倍!
かつ、薄めに延ばされたパティの食感からは必要以上の重たさを主張しません。
これは相当に練られたデザインです。


カラメルをビタっと効かせたバンズは新橋ベーカリー謹製。
これを石窯オーブンでしっかりとトースト。



クラスト(外皮)はサクサク、クラム(内層)はアツアツふっくら。
パティと共に、香ばしさの演出にひと役買っています。


クラウン(上側バンズ)には自家製のマヨネーズがたっぷりと塗られており、スマッシュパティに不足しがちな油分を担保。
味付けに関してはチーズのコク味とおマヨの甘酸っぱさが、全体をオーガナイズしています。
野菜類はトマトスライス2枚にレタスが1枚。
パティのヴォリュームに比べたら多くはなく、寧ろ最小限と言える程度の量です。
味わいよりも、バーガーの食べ口を良くする為の水分の補給係でしょう。
全体を見ると、香ばしさが前面には出ていますが、それだけに止まらないバランスの良さ。
キングスマンさんならでは、という個性も打ち出せています。
何より、しっかりと旨いハンバーガーに仕上がっていますね!




付け合わせは追加オーダーしたハッシュドブラウンとピクルス。
ハッシュドブラウン、所謂ハッシュドポテトフライをマクドナルドさん以外でオーダーするのは初めてだと思います。
まあ美味しいよね、という定番です。



食後には池田シェフが「ランチタイムの(ハンバーガーに次ぐ)第二のメイン」と力を入れているエスプレッソを頂きます。
クレマがたっぷりと立っており、コーヒー量も多めです。



もっさんはエスプレッソマシンというとイタリア製ばっかりを見てきましたが、キングスマンさんのマシンはアメリカのスレイヤー社製。
高さがない代わりに奥行きがあり、ゴツさとクラシックさを感じさせるデザインが印象的でした。


池田シェフにお話を伺っていると「求道的」と言いますか、「理想のハンバーガーを実現させたい」という気概を感じ取りました。
開店1年ちょいでこの完成度は凄いですし、力士時代さながらの向上心でまだまだ進化し続けそう。
今後にも期待大です。
ご馳走様でした。