もっさん、この日は六本木へ
日比谷線を六本木駅で降りましたら、真っ直ぐ六本木ヒルズへ向かいます

この時期の六本木ヒルズでは、現代アーティストのダニエル アーシャム氏による「ポケモン」のブロンズ像が展示されていました



撮影時はタイミング悪く逆光だったのですが、見返してみるとそんなに悪くないかなと自画自賛
逆光の中から現れる主人公感ね



さて、ヒルズではWEST WALK4階へ上り、そこからグランドハイアット東京のレストランフロアへ
ステーキの名店へお邪魔します




「オーク ドア」さん
2022年2月24日訪問
待ち無し
11時53分入店



グランドハイアット旗下のレストランにして、名にし負う高級ステーキハウスのオーク ドアさん
もっさんはおよそ1年半ぶりの訪問となります

オーク ドアさんは過去にも、期間限定のハンバーガーをいくつも展開してこられました
今回のもっさんの目的は、去る2月28日まで開催されていた特別企画
その名も「TASTE OF AMERICA」

以下は六本木ヒルズ公式サイトに掲載されていた、ニュースリリースからの抜粋です

「1900年頃にアメリカで誕生したと言われるハンバーガーの初期5つのレシピを『オーク ドア』流に再現したメニューがお楽しみいただける『テイスト オブ アメリカ』をご用意いたします」

「昔ながらのシンプルな調理方法でビーフパティの味わいをしっかりと感じられるメニューが揃います」

「誕生以来120年以上、世界中で愛されてきたハンバーガーの原点を、ぜひオーク ドアにてお楽しみください」

まあ、掻い摘んでざっくり言いますと

「オールドスタイルなハンバーガーを現代に『再現』する」

という、ハンバーガー好きホイホイな素晴らしい企画です

期間中に提供されるバーガーは5品
その全てを頂きたいところですが、何分にもご予算の兼ね合いがございまして……
今回は、そのうち2品を頂きます

⁡◯ グースアイランド IPA



お先にドリンクのオーダー
矢張りアメリカンなものをと思い、グースアイランドのIPAを
香りに比重を置きすぎることなく、旨味や苦味とのバランスの取れたビールだと思います
アメリカンIPAのストロングスタイルでしょう

また、同じビールでも高級レストランで頂くのは、感じ方が違うもので
姿勢の良い綺麗なお姉さんがカツカツとヒールの足音も高くやって来て、優雅にスッと注いでくれますからね
美味しさもひとしおです(笑)
◯ ダブルデック チーズバーガー

さていよいよ、バーガーを頂きましょう
ひとつ目のオーダーはダブルデック チーズバーガー
選べるサイドディッシュはポテトをお願いしました





ご登場のダブルデック チーズバーガー
ダブルデックとは「2階建て」の意味であり、パティ2枚を用いる「ダブルバーガー」とはひと味違ったハンバーガーとなります

ダブルバーガーの場合、使用されるパーツは上から

「クラウン(上バンズ)、ダブルパティ、ヒール(下バンズ)」

というビルド(構成)です
これに対してダブルデックは

「クラウン、パティ、クラブ(中バンズ)、パティ、ヒール」

と、パン3枚でお肉2枚を挟むのが特徴です
まあ見たまんまですが、コレがマクドナルドさんでいうところの「ビッグマック」の原型ですね

ダブルデックハンバーガーの発明者は、カリフォルニア州グランデールにてレストランを経営していたボブ ワイアン氏

そのお店の名前は「Bob’s Big Boy」さん
日本ではハンバーグが売りのレストランとしてお馴染みの、あのビッグボーイさんです


アメリカに於けるハンバーガー史研究の第一人者であるジョージ モッツ氏は、上掲の動画にてダブルデックの発売を1938年と述べています

他方で、アメリカのテレビ局「FOX2 デトロイト」のニュース記事では1936年との記載があります
80年以上前の事ですから諸説あっても不思議ではありません
もっさんの見たところ、どちらかと言えば1936年説が優勢のようですね


⁡蘊蓄は一旦置きまして、実食でこざる
パティはUSビーフ、恐らくはオーク ドアさんがステーキに用いるのと同じプライムグレード
単体で70〜80グラム、2枚で150gくらいかしら
肉質は柔らかで、赤身の旨味がガツンと上がって来ます

お肉は細かめに挽いてあり、下味の塩胡椒はごくごく少量
素材の良さをストレートに表現しています
この辺りは、ステーキハウスならではのプライドが見え隠れしますね



自家焼成のバンズがまた、ふんわりと柔らか
バター染み染みでトーストにした、とてもリッチな味わい



圧巻なのがチーズ!
一見ふつーのチーズに見えますが、これはオーク ドアさんの「自家製」です
モッツァレラ系のソフトチーズならば兎も角も、ハードチーズをレストランの厨房内で自作とか聞いた事ないですよ!

そのチーズが、まあ矢鱈と美味しい
とてもミルキーでファッティ
塊で売ったら幾らになるんだと興味が出たくらいです(笑)

ダイスオニオン、ピクルス、シュレッドキャベツの食感も良い働きです
バーガー全体の食べ口をライトにしており、食後感も存外にしつこくありません

さしてサイズ感の大きなバーガーではありませんが、上から下までストンと軽く歯が通る食べ易さは、流石のひと言
いやあ、コレはガチに美味しいわ!

◯ ミネソタバーガー

元よりバーガーひとつで帰る気の無いもっさん
が、オーク ドアさんのおハイソな雰囲気の中で

「ハンバーガーもういっこ下さい」

と言うのは中々に勇気が要ります(笑)
序でにビールももう一本お代わりね!



追加オーダーはミネソタバーガー
サイドディッシュはサラダをお願いしています




ずんぐりむっくりで分厚いパティは、中にチーズが包まれています
所謂「チーズ イン パティ」ですね

もっさんも知らなかったのですが、アメリカではチーズインパティのハンバーガーを

「Jucy Lucy (Juicy Lucy) 」

と呼ぶのが一般的なのだそうです

ジューシィルーシィの誕生は1950年代、場所はミネソタ州ミネアポリス
元祖を謳っているお店は「Jucy Lucy」を販売する「Matt’s Bar」さんと、「Juicy Lucy」を販売する「5-8 Club」さんの2軒
どちらのお店とも、今なお続く人気店です

前者は複数のサイトに、1954年からジューシィルーシィを販売しているとの記述がありました
前出のジョージ モッツ氏も、Matt’s Bar元祖派なようです



さあ実食ですぞ
トロリと溶け出すチーズが、まあ美味!
このチーズもお店の自家製だそうです
コク味、香り、塩気の素晴らしいバランス!

パティは同じく(恐らくは)プライムグレード
サイズも同じ150gと見ました
これを、大胆に赤みを残したミディアムレアに
もう素晴らしくお肉が美味しいので、並のチーズでは太刀打ち出来ないのも道理です
畢竟、どちらのバーガーもチーズがとんでもなく美味しい


お肉・チーズ・パンだけで完成されたメニューなので、野菜なんぞは添え物!
トマトとレタスを別に置いておくあたり、シェフは流石によく分かっておられます!

一流ホテルのレストランである事を十分に意識し、かつオールドスクールなジャンクフードへのリスペクトも十二分に
現代ハンバーガー界のハイエンドスペック!
なお、バーガー2個、ビール2杯に「税・サ」で、お会計はもっさんのハンバーガー食べ歩き史上過去最高額
ハンバーガーのお皿がきちんと温められて出て来るお店も然う然うに無く、サービス料については合点が行きます
決して安いとは言えませんが、素晴らしく美味しかったし、とても良い勉強になったのでヨシ!
と、自分に言い訳でござる
ご馳走様でした