もっさん、お盆の間は久々に帰省しておりました。


新幹線を降りたその足で、駅前のバスロータリーへ。

目的地へは徒歩で10分ちょい。

その目的地へ直近のバス停を通る、バスの出発は20分後。

……これだから田舎のバスって奴は当てにならねぇ(笑)

しゃーない、歩こ。




という訳でお邪魔しましたこちらのお店。

「安福亭(あんぷくてい)」さん。

2018年8月14日訪問。

13時着。店内外に待ち17名。13時24分着丼。


おお、お昼時だけあって混んでますねえ。

地元でのラーメン行脚、1軒目は長岡に於いても屈指の有名店。

正直この辺りだと、行列しないと食べられないっていうお店は僅かなんですよ。

また、40年近く営業なさっておられる、老舗でもあります。


◯本日の1杯:叉焼麺



わしのいつものオーダーは、老麺と炒飯を頼むか叉焼麺大盛りを頼むかの2択。

この日はこの後の予定もあったので、普通盛りの叉焼麺をお願いしました。


そして着丼。

ラーメン好きな方であれば、地理的情報と見た目からして

「燕背脂ラーメン系かな?」

と思われるでしょうか。


直接の因果関係を分かっていないのですが、わしの個人的分類としては、上記の燕背脂ラーメンの亜種と考えて良いと結論付けています。


燕背脂ラーメンとの差を説明する為にも、先ずはスープを一口。


初手、軽く酸味。

続けて豚骨をメインとした動物系スープの旨味、コクと甘み。

下支えは魚介系スープ。

味わいと香りがじんわりと主張してくるのだが、あくまで表には出ず、縁の下の力持ちという位置付け。


醤油ダレ甘みを抑え、キレを重視したブレンド。

味付けは、正しくジャスト。


背脂の甘みとトロみが口中をコーティングするように広がり、魚介の香りが後を引くようにしてフィニッシュ。


燕背脂ラーメンのスープは煮干しを中心とした魚介がメインだが、安福亭さんのスープは豚骨がメイン。

似て非なるものながらも、後述する麺を含めた丼全体のデザインは、燕背脂ラーメンと大いに共通するものがある。


豚骨スープはコクのある柔らかさと、すっきりとした後味のキレを併せ持つ。

濃厚を売りにしたところの多い豚骨醤油に比べれば、透明度もかなり高い。

久々だが、やはり美味いなあ。


麺、行きましょう。

うどんのよう、と称されるストレートな太麺。

低加水タイプでつるつるな啜り心地、もちもちとした歯ごたえ。


昨今のラーメンでは余り見ない、柔らか目の食感。

この辺りも稲庭うどん辺りを想像させる。


麺そのものの味、香りの主張は抑えめ。

柔らかな麺はスープをたっぷりと吸い、またリフトも良好。

麺とスープが一体となる、素晴らしいバランス。


具材、メインの叉焼から。

大振りで、比較的薄めのスライス。

しっとりと柔らかく、お肉の旨味と脂の甘みが絶妙。

甘すぎずあっさりとした味付けは、スープや麺とのバランスも取れている。


メンマ。

出汁感のある薄めの味付け。

かなり柔らかな仕上げ。



薬味、ねぎ。

小口切りと、ざっくりめの細切りを好みで使える。

わしは小口切りのほうを、たっぷりと添えて頂きます。



伝統料理を思わせる、落ち着きある1杯。

その構成は他にない特徴的な麺やスープから成り立っているが、全体のバランスを見ると尖ったところが無く、クラシックな中華そばの範疇を逸脱していない。

この辺りは流石の老舗!と言うべきだろう。

中学生くらいから食べ続けていますが、相変わらず美味しいです。

ご馳走様でした。