全日本初日午後、スラローム予選。

トリックでは大失態をやらかしたので、このスラロームに集中していた。
結果は16m58kmスタートで2.5@14.25m/58kmのスコアーで予選2位通過。
14.25mのパスは逆光でブイが殆ど見えない状態だった。
悪条件とはいえ、タイで練習していた頃の初速は14.25mだったので、全く満足ができないスコアーだった。

全日本2日目午前、ジャンプ予選。

去年よりもカッティングの本数が少なく、一方でランプを通過する回数は多かった。
結果は40.8mで予選落ち。
最近は40m飛んでも予選を通過出来ないぐらい、ジャンプのレベルが上がっている。

トリックもジャンプも予選落ち、総合も狙えないとなれば、残るスラロームの決勝で優勝するしかない。

スラローム決勝、出走ピット。
私は自分を極限まで追い込んでいた。


自分の想定は2ブイ@12m/58km。
ここまで取れれば羽釜選手に負けても悔しくない。(というのは嘘で負けたら悔しい)

羽釜選手が先に滑った。
予選の順位は私のほうが上だったので、彼が先に滑ったのである。
結果は2.5ブイ13m/58kmだった。

私の想定よりも低い点数だった。

出走まであと数分だった。
覚悟を決めた。


初速16mでスタートする。
水面状況は返し波の影響でベストな状況ではない。
それでも16mである。難なくクリアー。

セカンドパスは14.25m。これも問題なくクリアー出来るロープの長さである。
ここで緊張が襲ってきたのか、コース内で何度も転びそうになりながら、執念でクリアー。
「この一瞬に賭けてみたい 最後まで離さずに握り続けた願いが 導く場所を目指せ♪」
君という名の翼の一節である。
スラローム出走前に聞いていた曲だ。

サードパス13m。
ここで3ブイ以上取れば私のスラローム優勝が決まる。
1ブイ、2ブイと取った。
3ブイ、何故か詰まっている。
ロープをたるませながらギリギリでガイダンスブイまで戻る。
これで3ブイ獲得。
優勝が決まったと思った瞬間だった。

ジャッジの判定は2.5ブイ。
ガイダンスブイまでに戻っていないとの判定。

またまた追い込まれた。
同点決勝である。

三年連続で羽釜選手と同じスコアー。
同点決勝で同等以上の成績が出せるかどうかはわからなかった。

コイントスで羽釜選手が先行して滑る。
14.25mからスタートし、13m4ブイ!

私は当初の想定通り13mを回って12mの2ブイまで行くつもりでいた。
初速14.25m。
非常に綺麗に回ることが出来た。
セカンドパス13m。
思い切ってゲートカット。
引っ張るタイミングがわずかに遅れて、1ブイをオーバーターン。
2ブイで転倒。
結果、13m1.5ブイ。

羽釜選手に優勝を持っていかれた瞬間だった。


悔しかった。
本当に悔しかった。
涙が止まらなかった。

換算点は1000点で、羽釜選手と同じ。
でも順位は羽釜選手が1位で私が2位。
「準優勝は勝利じゃない、優勝しなければ負けなんだ」

来年の全日本に向けて鍛錬が始まった瞬間だった。