1902年(明治35年)に『報知新聞』紙上に連載された、
幕末から明治にかけての逸話集である。
そのなかから一話。
〝武士気質由緒の具足〟が面白かった。
江戸から続く、質屋の店主からの聞き取り。
場所柄から、客層は御家人・お旗本が多かったという。
置き主(質草の預け主)は、
5,000石の旗本、中根某・・。
ある日持ち込まれたのが、
将軍家御拝領の〝蚊帳〟・・。
もちろん、
庶民の使う安物の蚊帳とは比べ物にならない。
絽の萌黄蚊帳。
十畳部屋をすっぽり囲える広さ。
天井まわりは桃色錦。
四隅は太白撚糸の紐・房付き。
裾は大幅緋縮緬。
この蚊帳を七両であずかり、
流れた(返済期日が過ぎた)ので売りに出したら、
十八両で売れたという。
旗本相手の質屋は、
このような商売をしていた・・。
・・・・・
かと思えば、
千二百石取りの内田某・・。
役職は御使番。
ではあるが、内証は火の車。
よく殿様自身が質草を預けに来たという。
ある時、
預かっていた具足が流れてしまった。
内田の殿様もご承知の上・・と、
さっそく道具屋を呼んで掛け合っていると、
なんと
そこへ殿様が入ってきた。
具足なので隠すわけにいかずもじもじしていると、
「道具屋にはいくらで売るつもりか」
と聞かれるので、
「ハイ、八両でお預かりした具足ですが、流れましたので十両に・・」
というと、
「それは眼鏡違いじゃ」
と、道具屋の方を向いた。
内田の殿様、
道具屋に
具足それぞれの由緒を語り、
金銀の使いどころから
なんやかやの長広舌・・。
結局道具屋は、
具足一式を二十八両で買い上げることになった。
後日、また殿様が来たので、
質屋は、きまり悪さとお礼を含み
五両を包み、そっと差し出すと、
「あの具足が十両では情けないから説明したのだ」
それはお前の儲けで拙者にもらい受ける理由がない、
とはねつける。
さすが、〝武士は食わねど高楊枝〟・・・・・。
なのだが、
みると
わきに質草を抱えている・・。
質屋が、
二両がせいぜい・・
というと、
モウ五十銭出せ、という。
それじゃ先のお礼の分で・・、というと、
「イヤ、それならいらん」
といって、
二両の質草をおいて帰っていったという。
・・・・・
幕末から維新にかけてを生きた市井の人々の回顧談百話。
久し振りに読んだら、
全部忘れてしまっていた・・。
のんびり読み返しマス
φ(* ̄0 ̄)
さて安田食堂、
きょうの一品は、
中秋のコロッケ
です。
この時期になると
やっぱり
食べたくなる
・・・・・
じゃがいも
〝とうや〟
で
つくりました
💙
それと、
洋ナシのサラダ
五目豆
にしんの塩振り焼き
だし巻き卵
名残のえだまめ
以上、
きょうもおいしくいただきました。





































































































































































