久しぶりに車にのって母親が家に来た


好きなデコポンをもって



出不精な母は、半ば強引に誘わないとなかなか来ない



冷蔵庫の残り物で適当にだしたおかずを


おいしいおいしいといいながら食べてる



母の話は 幾度となく前に耳にした話


はじめてかのように話すのでわたしもまたはじめてかのように聴く




見えなくなると危ないからと夕方まだ明るいうちに家を出る


今着いたよと電話があったのは、それから3時間後


きけば30分もあれば余裕で着く道のりを迷いながら何度も人に尋ねようやくたどり着いたという



あー途中までついていってあげればよかったと後悔




背筋がのびる思い


わたしがもっとしっかりしなきゃ