コーヒーとは私の中でかけがえのない存在だ。



本当に素晴らしいと思えた彼との出会いは、そう、我がバイト先、大船珈琲館である。
私はそれまでにもコーヒーとは何度も面識があったが、やはりあそこのコーヒーは一味も二味も違うではないか。
私は焦った。

そして、震えた。

コーヒーはこんなにも美味しいのか。
コーヒーにはこんな魅力があったのか。


ただただ私は嬉しかった。
そして自分がただの飲み物に対してここまで感動していることにまた、震えた。



しかし、私と彼の関係はそう長くは続かなかった。


それは、何を隠そう、私が障害者になってしまったからだった。



彼に会えない人が続いた。



会いたかった。


西野カナの『会いたくて』を聞く度に、泣いた。そして、震えた。




しかし、それほど長い時はかけずに陽はまた昇った。



そして、今私の目の前には…







彼がいる。

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