バイカオウレンが咲いていると知って、牧野記念庭園に行ってきた。


「らんまん」の物語では、病に臥せる母のために、幼い万太郎が母の好きな花を探しに行くシーンがあった。

その花がバイカオウレンである。


入口を入って、見頃の花の案内板のすぐ脇に、ひっそりと咲いていた。なんと小さな、可憐な花だろう。





あった!と思わず声をあげると、花の鉢の側に立っていた先客の女性が声をかけてきた。
こんなに小さな花だったなんて、とその人は言った。
子供の頃、お父さんとその同僚たちと一緒に山深くまで歩いて行って、バイカオウレンの群生を見たそうだ。
仄暗い林の影に一面のバイカオウレンの絨毯。星のように花が咲いていたという。
その光景を見たのは2歳くらいだったそうだ。もっと、膝くらいまでの背丈の花だと思っていた、と言った。
私は、一面のバイカオウレンの花の絨毯の中に立つ小さな女の子の姿を想像した。まるで童話のような風景ではないか。

いつか、バイカオウレンの群生を見てみたい。花の咲くころに。

牧野記念庭園の模型

この模型の中に立つミニチュアの二人は、すえさんと牧野博士だろう。



ノジギクがたくさん咲いていた。