控えめに言って最高!
これまで見たアイスショーの中で一番よかった。
荒川静香さんの「ミス・サイゴン」はまるでミュージカルを見ているみたいだった。
トリノオリンピックで金メダルを取った時から、さらに研ぎ澄まされ進化した肢体が物語をしなやかに情熱的に表現し、会場を圧倒する。まさにスケートの女王。
ハビエル・フェルナンデスさんのフラメンコのエッセンスが入ったプログラムもよかった。
身体からタップのリズムが鳴っているような演技だった。
いつもはコーチとして選手を励ましているステファン・ランビエルさんの演技は、まるでバレエを見ているよう。実にエレガント。
メリー・アゼベドさん& アルフォンソ・キャンパさんの、空中を自在に飛ぶようなアクロバティックな演技も相変わらずすごかった。今回もハラハラドキドキしながら見た。
スケーターの方々みんな凄かったが、ゲストアーティストの歌声も素晴らしかった。
福原みほさんの、会場を超えて天まで届くような歌声。
思わず身体が音楽に合わせて踊っちゃうノリノリの曲から、メロディアスなバラードまで全部良かった。
特に、北京オリンピックのアイスダンスで金メダルを取ったガブリエラ・パパダキスさん&ギヨーム・シゼロンさんとのコラボはあまりの美しさに没入して見入った。
曲はホイットニーヒューストンの「Always love you」。
この曲はかつて相棒との結婚披露宴でお披露目したダンスで使った曲である。
これぞ王道のアイスダンス!という、切なくて、あふれる思いが指先からこぼれてしまうような、それは美しいショーだった。
隣で見ていた相棒を見ると、うんうんとうなづき、トップアスリートと底辺ダンサーとの天地ほどの違いを、素晴らしいショーの余韻とともに2人で無言でかみしめたのであった。やっぱり金メダリストの演技は圧巻である。この歌声とのコラボは最高だった。
夏川りみさんの情感あふれる歌声。
好きでよく聞いていた歌を生で聞けるとはなんと幸運なことだろうか。
涙そうそうは三線を引きながら歌ってくれた。
思わず目をつぶって聞いてしまうくらい美しい。沖縄の青い海が見えるようだった。
夏川りみさんの歌う「花」とコラボした三原舞依さんは、本当に花の精のようだった。可憐で羽が生えているみたい。
そしてDA PUMPのISSAさんとKIMIさん。いやあ、盛り上がった!
オープニングで群舞を舞って以来、第一部、第二部を通して姿を見せなかった羽生結弦さんが、なんとオオトリで登場!
しかも、曲はあの「if...」である。もう、最高すぎて思わず歓声をあげてしまった。
メロディアスでかっこよくて、高らかに伸びる歌声とともに羽生さんがヒップホップの動きで踊る。
かっこよすぎて気絶するかと思った。最高のショーだった。
そして最後は「U.S.A.」ですべてのスケーターが踊って大盛り上がり。
もちろん我々も「かーもんベイビーアメリカ~♪」でお馴染みのフリで踊ったさ〜。
何年ぶりかで、歓声を挙げることが許されたショーだったらしく、スケーターもアーティストもお客さんも嬉しそうで楽しそうだった(そりゃそうか!)。みんなで盛り上がったいいショーだった。
生演奏、生歌でトップスケーターがプログラムを滑る、実に贅沢なショーだった。
ギター、バイオリン、キーボードの演奏も最高だった!
特にNAOTOさんのバイオリン演奏に釘付けになった。踊りながらバイオリンを奏でる。演奏もパフォーマンスもカッコいい!シビレた!
でも、ひとつだけ大変だったのはトイレ事情。
膨大な観客の人数に対して、トイレが少なすぎる。
男性用トイレを臨時で女性用トイレにしていたようだが、あの観客数に対して、トイレ個室が全部で20では足りないのは当然だろう。トイレ待ちの行列が建物の外まで伸びる悲惨な状態になっていた。
あれは、絶望してトイレいくの諦めるよ。