サクラサク | Water J. “なかじ” のアトランタ徒然 V3

サクラサク

アトランタの街中、桜が満開なのである。


冬の厳しさがないと花の開きも悪いんじゃないか。暖冬の今年は大丈夫かと案じていたよという、オフィスのメインテナンス部長のDさん。庭弄りを沢山する一軒家持ちのお父さんは、植木についてもけっこう詳しいんである。家のメンテナンスに詳しくなくてはいけないはずの僕はさっぱりですけれど。<= いい加減、慣れろよな…


ここ2週間ばかり続いた朝晩の冷え込み具合がよかったのか、先週から一気に花が開いた。こぼれる花弁が雪のようで、なんだか日本酒を啜りたくなってきます。


アトランタから車で2時間南下したMaconとう街は、桜で有名です。日本のソメイヨシノを中心とした様々な桜樹が30万本。好事家が趣味で始めたMaconの桜。やがて街ぐるみで植樹に取り組み、さらにMaconに進出した日系企業のYKKが後援して、日本でもみかけない膨大規模の桜の名所が誕生しました。ここって米国なの、と言いたくなりますが、そこはアメリカ。花見は車でドライブしながらコースを一周するのです。


Maconまでいかなくても、人家やオフィススペース、アトランタの街のいたるところに桜があります。春先になるとHome Depotなどのホームセンターには沢山の桜苗が運ばれてくる。春先植樹の人気アイテムなんであります。


うちのバックヤードにも1本植わっている。ちょうど4年になるうちの桜。岩盤の厳しい土壌で発育は苦戦している。肥料を撒いたり特別努力しながら、ほんのすこし成長したかな、という程度にこつこつ伸びている。まるで、家主の僕みたいなスローペース


街のあちこちで満開の桜だけれど、僕の家では2月中に開花して、いまはすっかり葉桜になった。せっかちなところも僕そっくりなんだけど、これは裏庭の気温が周囲より高いかららしい。これは嫁の指摘で、僕自身は「まったく家主に似るばっかりで」とため息ばかりついていた。


言われてみると、寒かった今週末の午前中でも、裏庭の寒暖計では80%(華氏)。塀で囲って芝生を植えた自宅の庭がと影響しているのか。環境を整えたことで温暖化が進んでいるのかもしれません。


そんなわけで、街中「サクラサク」のアトランタなのに、僕のところだけ「サクラチル」。なんだか寂しい気がするけれど、まぁ、咲かなければ散ることもない。修行ばかりで蕾がまったく開かない、いまの僕よりはましなんじゃないかな。


自宅裏庭の桜に負けてる僕って一体…