口は災いの元、の可能性あり?-5- | あんたは払うよ、権藤さん。の真意

あんたは払うよ、権藤さん。の真意

ご来場いただきまして誠にありがとうございます。「その1」などと付してある記事は続き物になっていますので、数字の若い順にご一読いただけると幸いです、としていたのですが、最近、数字入れ忘れてました。ごめんなさい。では、そろそろ開演です。Oh, yeah! Play it loud!

仕方ない...

 

3ラウンド目の終了30秒前を知らせる鐘が鳴った後、私は、X氏が頭を振って身を沈めて左右のボディを放ってきた瞬間を狙って、X氏のテンプルに左フックを当てた。

そう、当てた。

自分で言うのも何だが、かなり強烈な...(と思う)

 

すると、なんと言うことであろう、X氏はものすごい形相をして、これまでを上回る勢いで猛然とパンチを振ってきた。

まさしくラッシュである。

もはやマス・ボクシングではない。

 

ああ、この人は興奮すると訳がわからなくなっちゃう人なんだな、と思った。

 

次のラウンドに備えて私はほぼ防御に徹し、今度は当てさせなかった。

 

やっと終了のゴングが鳴った。

やれやれ。

もう1ラウンドやるの?と思ったところで、X氏は、

「どうもありがとうございました」

と言ってリングを降りた。

拍子抜けしたが、ほっとしたのも事実である。

 

コーナーに戻って、トレーナーに、

「いや~向こうの方が上手かったわ。左で止められなかった。すまん」

と言うと、彼は、

「あの人、いつもああなっちゃうんですよね。自分だけ当てて一方的に攻撃するだけじゃ練習にならないって言ってるんだけど、全然わかっていない」

しかし、それもボクシングであることも事実である。

「それに、会長も、練習生の技量とか属性とか全くわかっていないのに、勝手にやらせるんだから...」

これは体制批判であるが、この意見に私は同意する。

 

リングを降りても、私は一発当てたことが気になっていた。

あんな無茶をする相手でも大人だ、大人だ。

友好的にしなければ...

 

そこで、私はX氏の元に行き、こう言った。

「いや~上手いですね~特に右のガードが下がらないですね...参りました」

<続く>