少年・その1 | あんたは払うよ、権藤さん。の真意

あんたは払うよ、権藤さん。の真意

ご来場いただきまして誠にありがとうございます。「その1」などと付してある記事は続き物になっていますので、数字の若い順にご一読いただけると幸いです、としていたのですが、最近、数字入れ忘れてました。ごめんなさい。では、そろそろ開演です。Oh, yeah! Play it loud!

俺のギター(ギブソンSJ200)の弦高がまた高くなっちまった。(あ、ヴィンテージではありません。)


何時まで経っても状態の安定しないギターだな、こいつ。


楽器屋の長期滞留在庫で、「トップが日焼けしちゃいました価格」だったから買ったんだけどさ、元々の価格が高いから、安いけど高かったぞ。いや、高いけど安かった、のかな?


ヴィンテージ・ナチュラルだと思えばいいや、と思ったんだけど、サイドとバックは真っ白のままでやんの。


買って数年で何回かネックいじったんだけど、未だに安定しないのかよ~!


ったくよ~


しかし、素人目にはネックはほぼ真っ直ぐな感じだ。


サドルはとっくに限界まで低く削ってしまった。


仕方ない。


このギターを買った楽器屋は既にこの街から姿を消している。


私は、歓楽街の楽器店にギターを持ち込んだ。


「最近、店の外から楽器眺めて、すぐどっか行っちゃう男の子がいるんですよね...ギター欲しいのかな...」店の主は挨拶がわりに近況を話した。





「う~ん。ハイ落ちみたいですね・・・」


なんだよ~ギター・マガジンの記事みたいなこと言うじゃないか。


「ネック抜いて調整して、X万円ってとこかな~?」


あ~やはり、そんなになっちゃうよね・・・


ブツブツ・・・





私は、歓楽街の楽器店を出た。


道端に一人の少年が立っていた。


学習塾の専用のリュックを背負っている。


その少年は、硬い表情のまま私を見て、意を決したように言った。


「あの・・・権藤さん・・・ですよね・・・?」





<続く>