今日は、小説作品「狼と香辛料(著:支倉凍砂 メディアワークス刊)」について紹介したいと思います。
旅の行商人、クラフト・ロレンスは、いつの間にか荷馬車に入り込んでいた少女、ホロを見つける。狼の耳と尻尾を持つ彼女は、自らを狼の化身だと主張する。ロレンスは半信半疑だったが、とりあえず彼女を旅の道連れとする。それからのロレンスの旅は、全く色んな意味で騒がしいものとなってしまったのだ。
かなりの刊行数を誇る大作ですね。ファンタジー小説、狼と香辛料です。
本作はファンタジー小説に分類されますが、ファンタジー要素はホロのような動物の化身が存在することに尽きます。その他の世界観は、中世ヨーロッパにかなり近い物となっており、出てくる話にもかなり現実感があります。
本作の主題は、経済活動や商取引などの話が主で、ロレンスはその話の中、行商人の一人として参加することになります。魔法があるわけでもなく、もちろん彼が剣を振り回すようなこともありません。ホロの鋭敏な感覚と明晰な頭脳を当てにすることもあるものの、ロレンスは商人としての自分の知略を武器に、直面した事件に立ち向かっていきます。ファンタジー小説の中では、異色と言っていいでしょう。
しかしそういった、ごく現実的な知略の戦いにこそ、本作の面白みが詰まっています。例えばピンチに陥った時、魔法も何もない状態で、どのように危機から脱出するのか、などなど。
極めて強く推したいこの一作、是非ご覧になってみて下さい。
では、今日はここまで。明日また、お目にかかりましょう。
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