【PickUP@アニメ】「宇宙海賊キャプテンハーロック」 | U-NEXT [ユーネクスト]

U-NEXT [ユーネクスト]

究極のエンターテイメントサービス!U-NEXT[ユーネクスト]から、配信中の番組(映画・ドラマ・アニメなど)をレビューとともにご紹介します。

フルCGでリメイクされた劇場版が現在劇場公開中! その圧倒的な映像美で描かれる壮大な物語を、すでに楽しまれたかたもいらっしゃるのではないでしょうか? その原点がこちら! 若い世代は名前は知っていても作品は見ていないかたが多いかも。1970年代ゆえ映像技術はまだプリミティブですが、キャラクター造形や演出のセンスは秀逸です!

「宇宙海賊キャプテンハーロック」です!


・・・

$U-NEXT [ユーネクスト]-宇宙海賊キャプテンハーロック


2977年、地球は腐敗し、地球人は退廃的に、自堕落に暮らしていた。そんな地球を危惧し、宇宙へ飛び出す者もいた。キャプテン・ハーロックとその仲間たちだ。しかし、地球の者たちはハーロックを無法者の犯罪者と見做し、「宇宙海賊」と呼ぶのだった。ある日、その地球に宇宙から黒い巨大な球体が降って来たが、事なかれ主義の地球政府はそれを無視。実はそれは“マゾーン”という宇宙からの侵略者たちが打ち込んだ「ペナント」であり、彼らが地球を占有したことを示すものだった。それに気付き、警鐘を鳴らそうとしたのが、宇宙学者だる台羽博士。しかし、それをマゾーンに気付かれ殺害される。遺された台羽博士の息子・正は、キャプテン・ハーロックに助けられ、宇宙戦艦アルカディア号に乗り込む。ハーロックたちとマゾーンの長い戦いのはじまりだった…。
・・・



原作はもちろん、「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」の松本零士さん。


テレビ放送は1978年から。40年近く前ですね!


その千年後を描くという意欲作であり、内容的にも、単純なバトル物ではなく、成熟した男であり、その上でアウトローの道を生きるハーロックの心理を丁寧に描いた作風。当時はまだまだ「子ども枠」だったアニメというジャンルの中では難しい作品だったはずです。(実際、放送当初の視聴率もイマイチだったようです)


しかし、これが徐々に認知され名作と言われるようになり、今でもリメイクが作られるほどに愛されている。


実際に見てみると、納得がいきます。私自身はまだまだ途中までしか見られていませんが、キャラクターの魅力、物語の持つ魅力、そして確かな演出の力に唸らされます。


特に、メインヒーロー二人の魅力!物語をぐいぐい引っ張っていきます。


ハーロックは地球を嫌悪し、地球を捨てて、宇宙を旅しているわけですが、それでもマゾーンから地球を守る戦いに身を投じるのですね。なぜか。それは、地球に、亡き親友の忘れ形見である「まゆ」という少女を地球に残しているから。ハーロックは、彼女との約束を守るためなら自らの命を危険にさらすことなど厭わない。


亡き親友との絆は、物語を通して重要なテーマとなっています。


ハーロックはこの親友を亡くしたことで、ほとんど自分の半分を亡くしたかのように感じているではないかと。だからこそ、次の世代として、腐りかけた地球にもう一度灯す希望の光として、「まゆ」のいる地球を守るために命をかける。


一方の台羽正。まだ十代にして父を殺された少年です。マゾーンへの憎しみを露わにする彼は、よくも悪くも若々しく未熟で、だからこそ可能性とエネルギーに満ちていて、自らの生きる道としてマゾーンと戦うのです。そして、ハーロックから男の生き様を学んでいく。


対照的な二人は、ともに男の義や矜持があり、魅力的です。最近は忘れらた概念だからこそ、グッとくるものがあります。


悪役マゾーンたちも、なかなか深いキャラクター。ふるさとを失い、新たなふるさとを探し地球にたどり着いた彼らは、女王ラフレシアを頂点とした組織を取っており、一部はすでに地球人になりすまし地球に侵入しています。


女王ラフレシアの抱える宿命。ハーロックが地球を守ることに命をかけるのと同様、彼女もマゾーンを守るために自らのすべてをかける覚悟であり、彼女とハーロックは互いにそれを理解し、認め合う。そういう意味では、敵役でありながら完全に“悪”ではないのです。


そういった、大人の目線で見るからこそ理解できる人の気持ちの複雑さ、心のゆらぎも、このストーリーの魅力!


アニメーションにおいても、アナログアニメの柔らかさと、エッジの利いた演出がうまく活かしあい、独特の魅力があります。場面転換の演出など、非常にドラマチックでワクワク感を喚起します!


劇場に行く前に、あるいは行った後に。
そして、未見のかたはぜひ一度、まだ、当時子どもだった方はぜひ大人の目でもう一度。


どうぞお楽しみください!



※見放題




番組表<アニメ>