タングルウッド音楽祭 をご存知でしょうか。クラシック音楽ファンの方には、なじみがあるかもしれません。ボストン郊外の小さな町で毎年、夏に開かれている音楽祭で、ボストン交響楽団のメンバーを中心に、ほぼ毎日、コンサートが行われています。実はロチェスターから車で4時間半の道のりで、マンハッタンよりも近い、ということもあり、週末を利用してでかけてきました。


ボストン交響楽団 といえば、かつて指揮者の小澤征爾さんが率いたことで有名です。また、タングルウッドは若手の音楽家が研鑽を積む場としても有名で、あの「のだめカンタービレ 」にも登場したと記憶しています。クラシックファンの端くれとして、人生に一度は訪れてみたいと思っていましたが、ここでようやく夢がかないました。


タングルウッドと呼ばれているのは、レノックスという町の一角にある公園のような地域です。広さは代々木公園くらいでしょうか、中には二つのコンサートホールとショップ、レストランが点在しています。コンサートホールは、背面の壁が開放されており、後ろに広がる芝生に座っても鑑賞できるようになっています。なにせ芝生チケットはたったの9ドル、みなさん屋外用のチェアとテーブルを持参して、ラフな格好でワインを飲みながらのびのびと演奏会を楽しんでいます。子供から大人、おじいちゃんおばあちゃんまで、音楽を楽しみに来ている、というのがよくわかって、嬉しい気持ちになりました。


日本で、クラシックというと、とかく着飾って出かけて、眠くなる音楽を聞く、というイメージがあります。私にとっては、着飾っている人たちを眺め、居眠りをする、というのがコンサートの一つの楽しみではあるのですが、純粋に音楽好きな人が気軽にクラシックを楽しむ、という機会が多くあってもいいように思います。タングルウッドの夕べで、そんなことを考えました。


(事務連絡)

ワーグナーの楽劇、コンサート形式ながら初めて鑑賞しました。ニュルンベルグのマイスタージンガー、最高です。曲もさることながら、ストーリーも楽しい。ほかの演目も聞いてみたくなりました。

ブルッフのバイオリンコンチェルト1番も初めて聞きましたが、美しく物悲しくそして甘美な一曲です。我らがコンマス、トライしてみませんか?