垣根 涼介 さん作品 2冊目

室町時代の小説を読むのは初めてです

室町時代って面白くなさそうで敬遠しましたが

読んでみたら

とても読みやすくて

とっても面白い

 

骨皮 道賢(ほねかわ どうけん)

蓮田兵衛(はすだひょうえ)

実在の人物のようですが今までまったく知りませんでしたが

とっても魅力的に描かれています

 

意外や

この室町時代には既に割符(為替手形)が流通していたのは

重い銭を運ぶのかと思っていた才蔵のように驚き

    

第156回直木賞候補作品

この時の直木賞が恩田陸氏の『蜜蜂と遠雷』

只今読書中

 

才蔵の修行先は和歌で有名な あの「滋賀の唐崎」

 才蔵がつい口にする

 

 唐崎の松は扇の要にて漕ぎゆく船は墨絵なりけり

  古今集 紀貫之氏

 

 ささなみの志賀の唐崎幸くあれど大宮人の船待ちかねつ

  万葉集 柿本人麻呂氏

 

市川万葉植物園の

 「唐崎の松」を受け継いだ貴重な松

「唐崎の松」の寿命後に松を植え替えたのが

 われならで 誰かは植ゑむ ひとつ松心して吹け 志賀の浦かぜ

  を詠った  明智光秀氏

 のちのお話

 

おまけ

更に時代を下り  

 辛崎の松は花より朧(おぼろ)にて

  松尾芭蕉氏

(この俳句だけは小説には掲載されていません)

 

唐崎の松 繋がり

光秀の定理     垣根 涼介 著