10年ちょっとは、痛みを何とかやり過ごして過ごしてきたけど、
そのうち毎日痛くなって、痛みの治まるときがなくなって、
長く歩けないし、
小走りもできなくなったり、
「足、痛い?」って、聞かれるようになったし、
足の爪が自分で切れない、
しゃがめない、
パンツを履くのに、足が上がらないとか、
ほんとにいろいろ生活に支障が出てきたので、
紹介してもらった大学病院に行きました。
私は見栄っ張りだから、
足が痛いこと、同僚とか知り合いとかに気づかれたくなくて、
そんなことにずっと頑張ってたけど、
そんなのもう隠せないくらい、足を引きずって歩くようになってました。
その頃から思い出すことがあります。
私が20代のころ、サークル仲間に心臓を患っている若い女性がいて、
彼女は身体の調子のいい時、ご両親が送迎してサークルに参加してました。
普通に歩くことでさえ、彼女の心臓には大きな負担がかかって、彼女には苦しいのだそう。
彼女のお母さんから聞きました。
サークルの帰り道、駅の階段の下で、
ご両親を待っていた彼女が、
「とおかさん、この駅の階段ね、私には山に見えるんだ」
と言いました。
その言葉を今思い出すと、ざわざわとしたとても悲しい気持ちになります。
「とおかさんみたいに、いろんなところに行けるのはうらやましい」
と彼女はよく言ってたけど、
私は笑ってあまり真剣に答えてなかったから。
彼女は、心からそう言っていたのに。