つまさきだけでも明日へ向けて~わたしがわたしであるために~-SN3A0289_0001.JPG

 先日、保育ママについての特集をニュースでやっていました。 同じ保育ママでも地域によってこんなに制度の設計や運営が違うんだなぁと色々な意味で感心させられました。

 取り上げられていたのは東京の江東区だったと思いますが、57歳のマンション住まいの女性が自宅で月曜日から金曜日までの週5日、9時から17時で子供ふたりを預かっている様子を紹介していました。
 この区では保育ママをやるにあたり保育士等の資格は必要なく、区への登録をし活動、この方の場合子供の保護者からは月に¥17000、区からは¥87000が支給されているというものでした。 月収にすればふたり預かっているわけですから上記の2倍ということになります。
 この金額が高いか安いかではなく、私が非常に気になったのは、保育ママに関し、実際にちょうどそのくらいの子供を持っているお母さんに、保育ママに子供を預けるにあたり心配等はないかという質問をし、それに対し答えるお母さんの姿(言葉)でした。

 『 独りで子供を預かる上で、常に子供に注意を向けていることができるのか。 また、独りで二人の子供をみるというのは大変なのでは… 』

 この言葉の後、この保育ママさんが1日どうやってふたりをみているのかが紹介されましたが、自身のトイレもドアを開けながらとか、お勝手に立ってもチラチラとリビングの二人を気にしながら等々確かに大変そうではありました。
 ただ、そう言いながらもその保育ママさんはにこやかで、私にはそれが大変な救いに思えました。
 反面、もちろんこれは取り方でしょうが、
 『 独りで二人の子供をみるから行き届かないのでは… 』 というお母さんの言葉に、
 『 それじゃああなたは一度にひとりしか子育てできないの? 』 と感じたのでした。 兄弟姉妹があれば乳飲み子をみながらお兄ちゃんやお姉ちゃんの世話までするなどというのはお母さんの生活としてはごく当たり前の話です。 が、そのお母さんの言葉にはそれが感じられない…。 今どきのお母さんってこんなに頼りなくなってしまったんでしょうか…。

 『 保育所と違ってお友達が出来なさそう… 』

 この言葉に対しても、この保育ママさんは時間が来ると二人乗りのベビーカーに子供を乗せ、近くの公園や河原に散歩に出、同じように子供をみている保育ママさん達や他のお母さん、子供達とも明るく交流されていました。

 『 お客様感覚 』

 これは最近本当によく見かけます。
 『 お金を払っているのだから 』

 子供を預けるこんなシーンにまでその感覚で来られたら、私はたまらないですね…。

 お母さんサイドは
 『 お金を払ってるんだから 』
 保育サイドは
 『 手のかかる子をみてやってるんだから 』

 お互いにこの意識が先行したら成り立ちません。
 誰が迷惑かといえば、子供が一番迷惑で不幸です。

 この保育ママさんに子供を預けて働くお母さんも出て来ましたが、このお母さんは満足げに 『 私にとってはお母さんで、この子にとってはおばあちゃんです。 子供のことで何でも相談できますし。 』 と笑顔で話されていました。

 若い先生のピアノに合わせてみんなで歌を歌うようなことはなくても、こういう保育ママさんから子供が得ることってたくさんあると思います。 当然お母さんも。 以前書いた、エイビイシイ保育園の話とも重なりますが…。

 
 そんなことから私が子供をもつお母さんに私が申し上げたいのは、

 『 “ 保育園であれ保育ママであれ、当然学校でも、ああして欲しいこうして欲しい ” と言うのは結構ですが、サポートする側はあくまでもサポートしか出来ないのです。 子育ての主人公はお母さんとお父さん(家庭)だということを忘れないで下さいね。 そして、せっかくお金を払って子供を預けているのだからこそ、自分が働いた給料だけでなく自分が払っている保育料以上の学びや、温かな人間関係を得ることにも是非貪欲になって下さい。 』 ということです。

 人口減、少子化社会の日本で子供達は大切な大切な国の宝でもあります。 そういう意味においても 『 ひとづくり 』 は最重要の国策に掲げられてもいいと思いますが、現在、哀しいどころか恐ろしい、おぞましいことに、 『 普通の人間 』 が育ちにくくなっています。
 ですから、こういう時はあれこれ変えてただ前に進むだけでなく、二歩三歩後ろに下がって過去から学ぶことも実は大切だったりするのではないかと思っているのです。

 『 温故知新=旧きをたずね新しきを知る 』

 スマートさと目新しさばかりで世の中を動かそうと思うのはリスクが大きいと思います。
 今こそ、全てにおいて 『 血の通った人間関係 』 の中にものごとを切り拓くヒントを見つけるのがベストなのではないかと思います。


 子育ては自分育てでもあります。

 子供を育てながら自身も育っていきます。

 「 教育=共育 」  の実践は、そんなに難しいことではありません。