「太ったね~!どうしたの?!」


 これが、新学期に私を見た友人が初めにかけた言葉だった。

 そう、私は夏休み中に痩せることが出来なかったのだ。

そのときの体重は59㎏になっていた。

夏休み前の体重から約10㎏増加していた。

友人がこう言うのも無理はない。

しかし、この言葉を聞いた私はひどく動揺した。

だってその言葉は私が一番聞きたくなかった言葉だから。一番恐れていた言葉だったから・・・。

その言葉に私の心は掻き乱され、動揺し、目の前がクラクラとしてきた。


 その後、友人にどう言葉を返したか、その日1日どう過ごしたか思い出せない。

もう何も考えられなくなっていた。

自分の心が、思考が壊れていくような感覚だった。

そんな壊れそうな心で、思考でそのときの私が唯一考えられたこと・・・それは


「私、痩せなくちゃ・・・」