日本語の口語文法において、用言(動詞、形容詞、形容動詞)の活用とは、ふつう活用語尾のみの語形変化を指す。
その語形変化の種類は5つに分けられる。(未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形)
用言の基本形とは、国語教育文法では「終止形」、日本語教育では「普通形」「辞書形」と呼ばれ、動詞ではその活用語尾の母音が「u」で終わるものを指す。
たとえば動詞「読む」(=終止形)を例にとると「読(よ)」は語形変化がない「語幹=stem」、「む」は活用語尾である。
以下は形態論での話となる。(厳密に文法上の話でない)
終止形以外の活用形では、その語形変化をもたらす後接語を「屈折接辞=root」という。屈折接辞と考えられるものは主に助詞、助動詞。未然形の代表的な屈折接辞に助動詞「ない(打ち消し)」がある。
以上「語幹+活用語尾+屈折接辞」の3つで、1文節、または2文節を構成する。
語幹+活用語尾を「語基」とみると、「語基+屈折接辞」の2つで構成される。動詞の中には、語幹そのものが活用語尾となるもの、つまり語基としてとらえるべき動詞があり、上一段(「見る」など)、カ変、サ変がそれである。
韓国語では、用言(動詞、形容詞、存在詞、指定詞)の活用形のとらえ方は2つで、語基式、語幹式である。
第Ⅰ、第Ⅱ、第Ⅲ語基の3つが語基式の活用である。語基(語幹と活用語尾)を活用させる。
一方の語幹式では、「活用語尾と屈折接辞」をひとつのかたまりととらえ、語幹にそれらが接続するとし、日本語の文法に近いといえる。韓国語では用言の変則活用は種類が多く、語幹式では理解しにくいところがある。