東京国立博物館で開催中の「特別展 東福寺」より旧御本尊の仏手、光背化仏、台座の蓮弁。

こちらはかつての東福寺の御本尊の仏手と化仏と蓮弁です。

東福寺は摂政・九条道家に造営され、道家は奈良の東大寺と興福寺のような寺院を建てたいという考えを思いつき東大寺の「東」と興福寺の「福」の一文字ずつを取って「東福寺」という寺名になりました。

この時、道家は東大寺の大仏のような大きな仏像を造りたいという考えていたそうです。

その後、すぐに着工され1243(寛元元年)年に大仏は完成しました。この同じ年の6月13日に北条泰時が造営した鎌倉の大仏の開眼供養が行われ、同じ年に京都と鎌倉の大仏が建立されました。

この大仏様は高さが15メートルもあったと言われ、奈良と鎌倉の大仏と同じぐらいの高さがあったと言われています。しかし、明治時代に火災で焼失してしまい、大仏の仏手と化仏と蓮弁のみが焼失を免れました。