皆さんこんにちは。




今回は馬頭観音のお話をしたいと思います。

観音様は本来は女性的で優しい表情をしていますが、馬頭観音は写真のように怒りの形相をしています。馬頭観音は別名馬頭明王ともいいます。怒りによって苦悩や悪を粉砕し、馬が草を食べるように煩悩を食べ尽くし災難を取り除くとされています。


六道の世界の中で馬頭観音は畜生道で苦しむ人々を救済します。畜生道とは仏教の六道の世界の中の一つで、生前、他の人は顧みず自分勝手な考えを持っていた人は死後に畜生道で動物に生まれ変わります。


馬頭観音は家畜の安全と健康を祈ったり、旅の道中を守る観音様として信仰されてきました。道端には石の馬頭観音が祀られています。また、馬を供養する観音様としても信仰されています。昔は馬は武士や農民の生活の一部となっており、今でも競馬のレース中に事故で亡くなった馬を供養するために競馬場の近くに祀られることも多いです。また、馬だけではなく、動物全般を供養する観音様で動物供養やペット供養のお寺には馬頭観音が祀られています。

 

馬頭観音のお姿は写真のように怒りの表情をしていて、頭の上には馬の頭を冠のようにのせていますが、これは衆生の煩悩を食い尽くすことを表現しています。三面や四面のお顔に二本や八本の腕など様々な姿があります。また、人差し指と薬指を伸ばして中指を折る馬口印(ばこういん)を結んでいます。手には煩悩を打ち砕く剣や斧、棒を持っている姿が多いです。

 

馬頭観音の御利益は無病息災、動物救済、厄除け、旅行安全の御利益があります。

 

馬頭観音は見た目は恐ろしいですが、人間だけだはなく動物も救済してくれる大変慈悲深い観音様です。