皆さんこんばんは。
今年も残すところあとわずかとなってきました。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
では、今回も彫刻のことを紹介したいと思います。
今は仕上げの段階に入っています。
耳たぶのところにも穴をあけました。
こちらが今現在の仏頭の様子です。
先生からは目の形がおかしいのともう少しつり目にするようにと言われまして、只今、目の形を研究中です。
仏像の写真とかを参考にしながら紙に目を書く練習を何度もしたりしました。
今、夜なべで仏頭と一緒に彫刻刀のほうも仕込んでいます。
鉋で角を削っていき、最終的には自分の持ちやすい形に削っていきます。
今、私が仏頭でやっているのはお地蔵様という仏様ですけど、お地蔵様て皆さんはどういうイメージが浮かびますか?
よく思い浮かぶのが道端に立っている石造りの赤いよだれ掛けをつけた姿が思い浮かびますよね。
どういう仏様かご存知ですか?
お地蔵様は正式には地蔵菩薩といって、観音様などの菩薩のグループになり、お釈迦様が亡くなってから次に弥勒菩薩が如来になって現れるまでの56億7000万年の間は無仏といって仏がいない状態になりますので、その間命あるもののすべてを救済してくれる仏様です。また、六道で苦しむ人々も救ってくれます。
ちなみに六道とは地獄道(苦しみに満ちた世界)、餓鬼道(飢えと渇きの世界)、畜生道(動物の世界)、修羅道(争いの絶えない世界)、人間道(私たち人間の世界)、天上道(楽しみが多いが苦しみもある世界)という六つの世界で、仏教では人間は死後、悟りを開いて成仏しない限りはこの六道で生まれ変わりを繰り返し永遠にさまよわなければならないと言われています。
よく墓地に六体のお地蔵様がお祀りされているのを見かけますよね、これはお地蔵様が六道の各道に向かうために分身されたお姿です。
また、閻魔大王の裁きの時にお地蔵様が死者の弁護をしてくれるとも言われています。ちなみに閻魔大王は実はお地蔵様が変身されたお姿と言われています。裁く側にもなって救う側にもなる一人二役もやっています。
お地蔵様は子供の守り神としても信仰されていて、水子供養のお寺とかは大抵お地蔵様がお祀りされています。
仏教では、子供は幼くして死ぬと賽の河原といって三途の川のほとりで父母の供養の為に石の塔を作らされます。やっと塔ができたと思ったら地獄の鬼がやってきてせかっく作った石の塔を壊してしまいます。作っては壊され作っては壊されてあまりにも「可哀想」、「子供には何の罪もないのに」と思うかもしれませんが、実は子供は親より先に死んではいけないと言われています。なぜかと言いますと子供が死ぬと親が悲しみます。親を悲しませるというのは何にも勝る親不孝だと言われていて子供は親を悲しませた罰として賽の河原で石積みをさせられます。
でも大丈夫です。そんな賽の河原の子供たちをお地蔵様が「これからは私を父とも母とも思いなさい」と言って鬼から守ってくれます。
そのため現世に残された親の方も亡くなった子供の供養のためにお地蔵様にお菓子やおもちゃや風車などをお供えしたり、あるいは心を込めて作った帽子やよだれ掛けをお地蔵様に着けてあげて、お地蔵様に子供を賽の河原から救ってくれるようにお願いします。
もし、このブログを読んで下さる方でお子さんをお持ちの方がいらっしゃいましたら是非、賽の河原の話と「命は大切に」、「生きていることが一番の親孝行」だということを教えてあげてください。小さいお子さんには少し難しい内容かもしれませんが。
では、長くなりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。
本日は今年最後のブログの更新になります。
本当は今回の記事で仏頭のほうを完成させた姿で出したかったのですが、未完成の姿で申し訳ございません。また後日完成した姿は出したいと思います。
本日はこのへんで失礼します。
それでは皆さんよいお年を。