太陽が傾いて、道路が赤く染まる。
薄暗くなってきた道端に少女は立っていた。
11月という冬にさしかかった肌寒い時期。太陽が沈むのも夏に比べれば各段に早くなる。
そろそろ皆、帰路に着き始める頃。
少女は道端に落ちている「モノ」を見て呟く。
しかし、その声は、その言葉は。
「モノ」に向けられたものではなく、どこか、周りからは見えない誰かに向かって発せられたような言葉だった。
少女は言う。
誰も通らない静かになった道路の上で。
ひっそりと。
落ちている「モノ」が、何であるかなど・・・何であったかなどまるで気にしない様子で。
少女は言う。
澄んだ声で。
「美味しかったかい?」
・・・と。
少女が去った後、そこを通った人間は悲鳴を上げる。
しかしそれは必然と言うものだろう。
なぜなら。
落ちていた赤い液体の滴る肉塊は・・・
一つではなかったのだから。
