数日後、紹介先の大学病院へ夫と受診した。

地元病院でも受けた胎児エコー。
暗い部屋で同じように横になり、
長い時間をかけてみてもらった。

結果は、やはり同じ。
いや、正確には、
また新たに、

大動脈縮窄の疑い

という病名が追加された。


小児心臓病に詳しい先生たちだけあって
分かりやすく説明してくださった。
それでも、何だか雲をつかむような感じで
とにかく難しい。

先生が、
この病気は複雑なので
心臓病専門でないと
正確には分からない。
専門外のドクターは、多分分からないと思う。
と言われた。

それなら、
素人の私たちにはお手上げだわ。
と、少しおかしくなった。

手術が必要だが、
正確には産まれてみないと分からない。

ここでもそう繰り返し言われた。


出産後すぐに
命のリスクが生じることはありますか?
そう聞いたけど、
やっぱり返ってきた言葉は同じ。

先生もそうとしか言えない立場だと
十分理解している。
でも、
きっと大丈夫ですよ!
なんて言葉を少し期待していたバカな私は、
ほんの少し先の未来が、
みるみる恐怖の色に染まっていき、
また涙を堪えることができなくなった。

隣で夫はどんな気持ちだったかな。
弱い母親だったな。
今でも強くはないけれど。