なでしこジャパン、優勝! | 渡辺やよいの楽園

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小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

 いやべつに、サッカーファンとかではぜんぜんないわけで。
 決勝戦だとは知ってたけど、観戦する気なんかもぜんぜんなかったわけで。

 ただ、私はちょー早起きなんだ。
 朝4時過ぎに起きて、仕事するのがここ15年くらいの習慣なもんで。
 で、その日もいつも通り起きたわけで。
 で、ネットニュースで女子サッカー決勝線の真っ最中と知ったわけで。
 で、なにげにテレビをつけたわけで。
 最初はボリュームを絞って仕事しながらちら見だった。
 先に一点米国に取られた時は、ああもう決まったな、と思った。 
 しかししかし、ふっと画面を見ると、なんと同点になっているではないか。
「おおおお?」と、テレビ画面に歩み寄る私。
 どでかい米国選手に果敢に立ち向かう小柄な日本女子。
 ああ、また一点取られた。今度こそダメか?
 だがだが、奇跡は起きる。
 追いつく。また追いつく。同点。
 もうここら辺からテレビの前に釘付けであります。
 PKだよ!
 ここまできたよ。
 もう十分だよ、なでしこ。
 でも、十分じゃない。
 守った!入れた!
 なんとなんとの優勝!!!!
 ぶわっと涙があふれた。
 ま、まるで漫画か映画のようなストーリーのあるドラマが目の前に。
 ああ、事実は小説より奇跡である。
 
 ええいい年して感動しましたとも、素直に。
 がんばろう私も、なんて思っちゃいましたよ、素直に。
 ええ、女子はたおやかにしなやかに強い生き物だ。