PTA、猫、小説、吉川英治文学賞 | 渡辺やよいの楽園

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小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

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 我が家のトイレは意味なく広くて、冬場は寒い。
 そのため電気ストーブがついている。
 そうすると、あたまのいいさび猫もかが人がトイレに入る時に、するりと一緒に入ってくる。
 ストーブで背中を暖めるためだ。
 子どもたちなどは、もかが一緒に入ってくることに気がつかず、そのまま猫を残してトイレを閉めてしまう。
 まさに雪隠詰めなのだが、もかはのうのう背中をあぶっている。
 これが危ないのだ。
 背中が焦げそうなほど熱くなっても平気でいる。
 そのうち燃えてしまうのではないかと心配で、トイレにもかがいないかときどきチェックしている。


 新学期が近づき、また学校の役員を引き受けるはめになった。
 会議に行ったら顔なじみな人ばかり来ていて、やはり引き受けてしまう人は同じようなタイプなのかな、と思ってしまう。みな仕事もちなのに、えらいなぁ、と自分のことは忘れて感心してしまう。

 ずっと小説書き。
 書き下ろし、官能小説読み切り、文芸小説読み切り。
 頭ぐるぐるで、なぜだかすぐ眠くなる。
 お菓子ばかり作ってしまう。
 漫画はまだ他人に任せられる部分があるのだが、小説は逃げようがない、一人きりの仕事。
 人を使うのがへたな私はさんざん他人との軋轢に悩んで来たので、自分一人の苦しみの方がまだましだと、マゾ的に思うのである。

 朝倉かすみさんが吉川英治文学賞の新人賞に決まったらしい。 
 ほんのわずかなご縁しかない方ではあるが、おめでとうございます。
 私も自分が応募してもらう賞ではなく、相手が選んでくれる賞をいただける日を目指します。


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 新刊「そうなっていい、って思って来たの」、マガジンハウス文庫が売れ行き好調です!。

 
 妻の浮気現場を目撃し、逆に妻から三行半を突きつけられた飯島敬助は、ある日、誰かが落としたマリッジリングを見つけた……。淋しさに震える男女の希望に満ちた未来を描く表題作ほか全八編。電子書籍サイト「どこでも読書」で、女性の圧倒的な支持を集めた「元レディコミの女王」、渡辺やよいの傑作集。
 
 ということで、ここで、ちょこっと立ち読みも出来ます。

  文芸小説集「ピーター・ノースの祝福」とまた違い、エロ度数が高めになっております。
 携帯本屋サイトで人気が高かった作品群です。
 よろしければぜひお手に取ってみて下さい。

 よろしくお願いします!