犬は嗜好品 | 渡辺やよいの楽園

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小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

平助
 先日の夕刊で動物学者が言っていたことだが、私もけっこうそう思うのである。
「ええっ?」と、思う犬好きなかたもいるだろうが、そりゃ犬が好きな人には犬は伴侶でありかげがえのない家族である。私だってそうだ。しかし、世の中には犬が苦手な人もいるのだ。だから、嗜好品に例えられるとよく理解できる。
私はタバコがいささか苦手だ。
食事をしているところでタバコを吸われるのはかなりしんどい。
歩きタバコも、かつて2度も服に焼けこげをつけられたり火のついたまま背中に飛んできたりしたこともあり、とても不愉快だ。
できれば私の近くでは喫煙はしてほしくない。
しかし、タバコが大好きな人にはやめられない楽しみだ。 嗜好品だもの。
私も喫煙OKのところで吸うことには文句はない。

最近、公園などで、犬に引き綱をつけないで散歩している人が多い。
ミニュチュアダックスとかヨークシャーテリアなど小型犬だし可愛いからいいだろうと飼い主はたかをくくり思い込んでいるのかもしれないが、犬が嫌いな人にとっては大きい小さい関係なく怖いしいやなのだ。吠え声やはあはあいうさま犬の匂いや抜け毛も駄目な人がいる。都会の公園ノーリード、これはやめてほしい。
なぜなら、引き綱をつけて散歩しているものまで迫害されるからだ。
「これだから犬を飼う人はだめだ。公園出入り禁止」と、一緒くたにされてしまうのだ。
最低限のルールは守ろう。
そのためにも、犬を飼う人は犬は人によっては嗜好品、と、常に自覚しておくのもいいことだと思う。