牛太郎、まだ、耳立たず。
昨日、子どもたちにねだられて、近所の銭湯に出かけた。
銭湯……何十年ぶりだろう。
かつては、町ごとにかならずあった銭湯、ここらは、学生街のため、まだ生き残っていたのだ。
ああ、木の下足札!
つるつるに磨き上げられた木のすのこ。
番台の気難しそうなおじいさん。
銭湯の中は、意外?に明るくきれいだった。
そして、意外にも、結構な人たちが入浴していた。やはりご年配が多かったが。
壁には、お約束の富士山の絵。
広くてあついお湯につかる醍醐味。
おばあさんが、娘に「このボタンを押すと、泡が出てくるわよ」などと、気さくに話しかける。
うっかりシャンプーなど忘れてしまい、使い切りのチューブ入りの30円のシャンプーも、また、楽し。
そもそも温泉好きな子どもたちは、銭湯がすっかりきにいったようだ。
湯上がりに、ヤクルトを一本づつ。
外は、すっかり冬の寒さだが、芯からあったまった体は、自転車を飛ばしても、ぽかぽかのままだ。
住宅街にひっそりと生き残る銭湯。
「また来ようね」