サーカス | 渡辺やよいの楽園

渡辺やよいの楽園

小説家であり漫画家の渡辺やよい。
小説とエッセイを書き、レディコミを描き、母であり、妻であり、社長でもある大忙しの著者の日常を描いた身辺雑記をお楽しみください。

今回の席はサークルの真ん前なので、ゾウの匂いがぷんぷんするほど。
娘がゾウの大きさに目を丸くしていた。
ボリショイサーカスの売り、熊の曲芸も可愛い。空中ブランコ、道化師、ジャグラー、子犬の曲芸、馬の曲乗り。子供が3才を過ぎると、必ず1回は連れていく。サーカスは、幾つになっても素朴に楽しい。

帰りの山の手線で、停車駅の発車チャイムを聞いていたら、突然、今書いている小説のラストシーンがぱあっと生まれてきて、目の前がさあっと明るくなった気分。

しかし、帰宅すると娘は「さて、遊びに行こう」と、すぐさま三輪車に乗り、そのまま公園に。今、遊んで帰ってきたんじゃないのか?もう私は今日の体力ノルマを使い果たしているってのに。仕方なく子犬を連れ出して、娘のあとを追いかける。この寒空の中、2時間も公園を走り回る娘と子犬、ああ、どちらも体力が有り余っている。よれよれでついて回る。
ようやく一人と一匹をつれて帰宅すると、もうぐったりで、つい、公園の先に新しくできたケーキ屋で買ってきたケーキをつまんでしまう。ああん、ある理由で、少しダイエットしようなどと考えていたのにー(って、ケーキを買ってる時点でもうアウト!)、だめじゃんー、だめじゃーん。しかし、ケーキとコーヒーですっかり生き返る。ちくしょう、食べるのだけが楽しみなのに、食べ物を減らしてのダイエットなんかもうできやしない。どうしたもんか。犬の散歩を今の倍の量にするか。今でも朝晩で4キロも歩いているのに。痩せる前に疲労困憊しそう。
で、帰宅しても娘と子犬は家の中をぐるぐるずっと追いかけっこしているのである。