追突しちゃう、心臓がの続きです👨‍🔬








結局渡邉さんから中々鞄を返して貰えなくて。
渋々お風呂に入った所で結局手元に戻ってきたのだけど
渡邉さんがお風呂に入っている間に、勝手に出ていこうかとも思ったけどお風呂入った直後に外に出るのが億劫で結局居座ってしまう
携帯で連絡を返していた筈なのに気づけば鳥の鳴き声が聞こえた

見慣れない天井を見て、ここが渡邉さんの家だと気づいた
当の本人は寝室には見当たらず、ドアを開ければソファの上で気持ちよさそうに眠っていた
家主をソファで寝かせてしまうなんて、、という申し訳なさと共に渡邉さんだったら一緒にベットで寝そうなのに意外と紳士な心があるんだと感心した





由「渡邉さんっ、」


理「ん……う〜ん」




揺すっても起きる気配はない
休みだし無理に起こしてしまうのも申し訳ないから、近くのスーパーへと出かけて朝食の準備をした
なんだか彼女気分になっている自分が卑しい
この気持ちを認めてしまえば楽だけど、自分が傷つくのが怖くて護ってしまっている自分がいる



理「由依ちゃん、、おはよう」


由「あ!わたなべっ、、、ひゃ」



寝ぼけた渡邉さんは私の腰にするりと抱きついてくる
やめてくださいなんて言葉では言っているけど、離して欲しくないそう思ってしまっている自分がいる
あと何度気持ちを殺せばいいのだろうか




理「……由依ちゃんがさぁ、キッチンに立ってる姿見て嗚呼、付き合ったらこんな感じなのかなぁってなんか妄想しちゃった」


由「渡邉さん、」


理「一緒にご飯食べて、出勤して。一緒に帰って、一緒に寝てさ〜、休みの日はいっぱい寝て抱きしめ合うのかななんて考えたら寂しくなっちゃった」


由「っ、」


理「由依ちゃんの隣に私じゃない誰かが居るって考えたら苦しい……やだ。隣に居て」


由「……渡邉さんのせいです」


理「え、、」


由「渡邉さんが他の子と寝るから、、渡邉さんが私だけを見てくれてないから……!だから、、、好きって認められないっ……」




自分でも渡邉さんのせいにするなんて間違ってるってわかっているのに。
こうでもしないと認められない気がして
最低で、性悪な女だけど、、認めたいんだ
誰かに好きになっていいんだよって、背中を押して欲しいんだ




理「ごめんね……。他所見するなんて馬鹿だ。だから最後にもう一回チャンスをくれない?」


由「最後、、?」


理「これからずっと由依ちゃんしか見ないって誓うから、由依ちゃんの心の中に私を入れてくれないかな、」


由「本当に……約束してくれますか」


理「絶対。」


由「……好きです。渡邉さんが好き」




自分でも驚く程簡単に言葉にできた
あれだけ認められなかったのに。
いや、本当は認めていたんだ。だけど意地張って言えなかった
それだけなのかもしれない




理「私もだいっっすき!由依ちゃんしか見えない」


由「言いましたからね、、?」


理「うん!……っはぁ、幸せ」


由「ちょっ、渡邉さっ」


理「だってもう、誰も由依ちゃんの代わりにしなくていいんだよ?沢山我慢したんだから許して」


由「でも朝ごはん……」


理「終わったら食べるから!それより由依ちゃんが先っ、」



由「、、、、優しくしてくださいね?」






初めて愛を感じた。抱えられないくらいに
だけどこの愛に潰されていくのも悪くない