昨日放送された、NHK新人演芸大賞の審査員をやった。


優勝は、うしろシティ.



全8組で争われた大会だったが、全ての組が出来がよかった。



トップの「ジャングルポケット」は、3人のトリオ漫才。

普段は、コントをやるグループ。

最初の入りが、まぁ~いかにも普通の前説っぽいはいりだったが、トップなのに余裕で客との息をはかるのが上手い!

ネタに入ったら、今までにない3人のコンビネーションでの笑いを創っていた。やはり今の時代のトリオだな~と、感心してしまう。

俺達だったら、もう少し理にかなった展開にしてしまう。

好きなグループだ。



二番手「さらば青春の光」これも出来がよかった。

でも、キングオブコントでやったネタ。

彼らにとって一番出来の良いコントなんだろうけど・・・

こういう賞レースでは、どうしても印象が悪くなる。新しいネタを!

と、期待してしまうのだな~。

演技力・発想、良いのだけど・・・。ネタ選び、難しいな~~!


三番手「銀シャリ」
俺が見てきた銀シャリの漫才では、今回が一番無駄もなく、突っ込みのワードも新しく、漫才としての出来は、素晴らしかった。

上手い!

ただ、本線のネタがテニスのネタ。これが古っぽい。

力は、あるのに・・・

衣装からして、古っぽくやるのが彼らのこだわりなのか?

土台がしっかりしてるから、安定している。

その分抜ける何かがない・・・ということになる。
抜ける漫才を目指すか、安定した漫才を目指すか・・・が問題だな~



四番手「タイムボム」外国人と日本人とのコンビ漫才。

まだ、結成して数か月。以前もみたことがあるが、その時よりも力をつけてる。

背の小さいアメリカ人。アメリカンジョークが受けないアメリカ人。

そんな自虐ネタが新鮮だった。

パックンマックンがいるが、パックンはエリートっぽい演出だけど、彼は、コンプレックスをもったアメリカ人。

この辺の設定が上手い。

ビジュアルもあるし、今後タレントとして出てくるかも。



五番手「うしろシティ」
美容室でのコント。昔からどのグループもやる設定だが、
彼らは、隣の客(声だけ)へのリアクションで全体を設定した。

お店とかで、ほかの人の話がちょっと気になってしまう的な所からの発想だ。

しかもドラマチックにまとめる。

ギャグとドラマをまとめた良いできだった。

彼らのコントは、心の動きを見せるコントが多い。

演技力もしっかりしてるし、ストーリー性もしっかりしてる。

これからが、楽しみなグループだ。



六番手「かまいたち」

ネタの運び、展開上手い!

ほんのちょっとしたネタをグングン広げる。

力と発想に関心。

ただ、頭のつかみが長すぎた・・・

あそこでテンションが落ちてしまう。

賞レースは、あたまから、ガツっといかないと・・・



七番手「ビーフケーキ」

発想・キャラクター設定・非常にくだらなくて面白い。

ただ、セットギャグが多くスタジオコント的な部分が強く、賞レースでは、損してしまうかな~
今回は、持ち時間オーバーで失格になってしまった。

賞レースだから、ルールは守らないと・・・残念。



八番手「オリエンタルラジオ」

間、度胸、ビジュアル。すべて良い。

しかもこういう賞レースにあれだけ売れてて、出てくるとういう勇気が偉い。

ネタというもの、自分達の核というものを知ってるからこそ、こだわっているのだな~

偉い!!
ただ、ネタがつかみネタのまま進行してしまった。

やっぱり本線は、本線らしいネタをつくらないと・・・

しかし、高得点だった。



そんなこんなで、優勝は、「うしろシティ」でした。

やっぱり賞レースで勝ち残るには、新しい新鮮なもの、しっかりした技術、演技力。

自分達の笑いに対する取り組む姿勢。

そういうものがしっかりしたグループが抜けてくる。


今後、賞レースを目指す者は、その辺をしっかり見据えて頑張ってもらいたいと思う。

これだけ色々なグループがいるのだから、決勝に残るだけでも大変。でも、みんな同じ条件なのだから傾向と対策を練って頑張ってほしい!