THE MANZAI2011の審査員をやった。
10年以内の若手という枠をとっぱらった本当に面白い漫才、本当にうまい漫才の頂点を決めようという番組。
4時間とうい長い番組。M-1との差別化。フジで作るということ!たけしさんが会長で出る。
審査員としても、緊張する。
出演者は、もっとだろう!作ってるスタッフは、もっとだろう!
そんな中、番組は始まる。おおよそのことしかわからない。
どんなテイストの番組になるのだろう。
番組がはじまると、出演者達がリムジンで登場!
豪華で楽しいショウが始まる演出。
そして、たけしさんの登場!病人の恰好して、点滴持ちながらの登場。一気にバラエティーの空気になる。
番組が始まる前に、たけしさんに会うのが久しぶりだったので、楽屋に挨拶に行ったら、既にその恰好をしていて、
「しまった!後で見ればよかった!」
と、後悔!
しかしあの人は、すごい。
60過ぎてあんなことをやってしまうなんて!さすが!
ああ、ありたいもんだ。
そして、番組では「ワラテン」という視聴者が採点できるシステムを紹介する。
その為だけに「ダイノジ」が前説を始める。
ダイノジは大変だったと思う。
しかし、うまく笑いをとり
前説、ネタ、いじりなんでも入れての説明漫才。
なかなかああは出来ない。
力のあるグループと認めたからダイノジの起用になったのだと思うけど・・・あの空気感の中ああやれたのは、偉い!
そして、本選のTHE MANZAIが始まる。
順番は、予選トップのものから、4枠のなかの何番目かを選んでいける。この方式も自分達で決めるので公平感がある。
Aグループトップバッター
囲碁将棋
自分はチャゲだからネタ合わせにいけなかった・・的な漫才。
ネタ的には、嘘とわかってる部分での話の進行になるので不利なネタだけど、きちっと成立させてるところとかは、さすが!
会話もリアリティーがあったし、将来が楽しみな感じ。
自分達でもそのくらいの力量だなーと、思ったのんだろうなートップでやりぬけちゃおう!と、トップを選んだのか!
あの枠しか残ってなかったのか!番組としても、ちょうどいいグループのすべりだし。
二番手
チキチキジョニー
女の子二人での悪口漫才。悪口といっても、「あんなんいややー」というと、すぐ突っ込みが「なにいうてんねん」と、強く否定するから、そんなにどきつい悪口に見えないようにしてる。
良い着眼!漫才として、うまい!力を感じる。ただ、賞レースでやるネタでは、ないかな~~。最後に突っ込まれて、眼鏡がずれるところなんか、ベストのずれかた、よくああいう形でとまった。
うまく落ちる練習結構してるのかな?
これも、これから伸びてくるグループ。
今、女の子の漫才であれだけ悪口いうキャラないから、TVでの露出増えるかも!でも、クレームも増えそう!
三番手
ナイツ
優勝候補の一組になるであろう・・・ただ、おなじみのネタだけど、それを、どうバージョンを変えてくるのか、と、審査員席でも話題になっていた。
そのナイツが、さすがだった!
最初のカラオケと、カンオケでつかんでしまう。
土屋君の突っ込みがうまい、強く入って、語尾を弱くしていく、うまく次の塙君のネタに入りやすい。
手慣れた話芸だ!後半をナイツなりの歌ネタに変えて、若い客層をつかんだ。この時点で、Aグループの優勝は、決まった感があった。
そして四番手
磁石
過去M1でも、もう一歩とういところで決勝進出ができなかったグループ。
今回は、力が入っていた。
夏ぐらいから、ネタを仕上げてきていた。
今回やったネタじゃなくて、もう一本あるのだけど、その方が磁石のネタとしては、強かった気がする。
でも、ネタは、自分達が一番いいと思うネタを持ってくるので、それはそれでいいのか。ノリがあるからなー。
出来は、悪くなかったのだけど、ナイツの印象があまりに強かっただけに、苦しい戦いになってしまった。
ひとつのボケに対するフリがちょっと長いかな~。もったいない!
その分ボケを入れた方が、笑いの量が取れる。
結果ナイツに8票、磁石に2票、Aグループがナイツが決勝へ!
づついて、グループBのトップは、
Hi-Hi
いい加減なキャラ、思いつきでなんでも言ってしまうキャラ。
漫才のキャラなんてみんなそうだけど、それを、筋を壊してまでいれてくる。以前は、突っ込みが、いまひとつ弱かったのだけど、今回は、よかった。
きれいにテンションがあがって、きれいにキレていた。
Hi-Hiは、はじけた!途中で、センターマイクをはずれ、
「こっちでやらない!?」
あの辺は、新鮮!。
なかなかあそこまで、壊せない。
長年いい加減なキャラを積み上げて完成したネタだろう。
明るくて、良い出来だった。
二番手
テンダラー
うまい漫才。良くねれた漫才。場数を踏んだ漫才。強い漫才!
素晴らしかった。ただ、頭の入りがHi-Hiの後だったので、ちょっとオーソドックスに見えてしまった・・・感がある。
後半の仕事人になってからは、もの凄い爆発力。素晴らしい間。
展開、かぶせ!仕事人のパターンになってからは、全体を通しても、今回一番強かったと思う。
あのボケっぷり、たたみかけは、素晴らしいの一言だ!
「ちゃらら~♪」は、バラエティなんかでもどんどん使える。
劇場で鍛えてきた漫才師のパワーを見る!
三番手
スリムクラブ
あの独特の間は、すごい!テンポの良い漫才が多い中で、
自分達で勝てるパターン、新しいパターンを作ってきてスリムクラブの世界をつくった。
M-1の時もそうだったけど、あの声で、あの間で、どっちに転ぶかわからないような表情でぐーーーっと、ひっぱり、ポツンと、突っ込む。
とても演劇的な漫才。あれ、漫才なのかな~~と、思うけど・・・新しい漫才なんだ!思わず笑ってしまう。
夜中に目の前でやられたら、顔をみてるだけで、爆笑してるだろうな~~。
四番手
ハマカーン
ハマカーンは、ずーっと、見て来ているがグングン力をつけてきている。浜谷のキレ芸。神田君の突っ込みが正確になって、浜谷に負けないようになってきた。
非常に力のあるグループ。「ゲスの極み!」は持ちギャグだから、
バラエティでも使える!
全体的に安定していた!
神田君が、「ゲスの極み!」をさらっとやって浜谷がキレるところなんて
良いアイディア!
このBグループは、割れた。どのグループも良かった。
それぞれ特徴の違う、しかも出来の良い漫才だった。
難しい選択。俺は、ハマカーンに入れた。もうここは、好みの域。
結果は、割れて、「国民ワラテン」の票がはいった、Hi-Hiが決勝進出。んんんんん・・・テンダラーの決勝ネタもみたかった!
漫才は、王道だったからなーー。でも、ブラックマヨネーズ系の爆発力は、あるしバラエティでの活躍が出来るだろう!
スリムクラブの妙な間も、ハマカーンの別のネタもみたかった!
そして、Cグループ
Cグループは、パンクブーブーが予選トップでCグループのラストを選んだから、強いグループは、そこを避けた感がある。
Bグループと比べると、やっぱりちょっと力の落ちる感がいなめない。
が、かえって開きなおって漫才をしていた感じがした。
一番手
学天即
大河ドラマに出たいという話、しかも架空の人物で。
その人の説明がボケになってるんだけど・・・、しょせん架空の人物だから細かな小さなボケになってしまう。でも、そんな発想をすることは、良いのだ!それを、どう、リアリティーを持たせ、バカバカしくみせるかが、漫才だから!今後の活躍に注目!
二番手
博多華丸大吉
手慣れた漫才。最初の恋愛したいとか、そんな漫才できません!
良い入りだったな~~。あとは、スピーチを色々変えていくバージョン。力の入らない良い芸風!優勝は、狙わないけど、俺たちの漫才は、これだぜ!的ないい雰囲気だった。さすが!
三番手
アルコ&ピース
コントもやるグループだが、今回は、漫才で!発想もユニークだし、ボケと突っ込みのバランスもいい。
「一つのボケの時間が長いよ!」なんてなかなか良い開き直り。ただ、バラシネタになるので、こういう賞レースには、ちょっといかんかな?ここも、今後の活躍に期待!
四番手
パンクブーブー
3組見てきて、決勝は、パンクブーブーだな~という、雰囲気。
どんなネタで決勝に残るのか?思い切り笑わせて!審査する側も、ちょっと安心して見ていられた。
そして、しっかり笑わせてくれた。うまい。ネタの運び、ボケの数、構成!すべてうまい!この辺のネタのクオリティーが今後の漫才を目指す人たちの、目標になってくるだろう!
Cグループは、文句なしでパンクブーブー勝ち抜け!
そして、Dグループ
一番手
エルシャラカーニ
エルシャラカーニがここに出てくるとは、正直思ってなかった。
関東の小さなインディーズ芸人。でも、ネタをみたら、良くなってた。
ボケのでたらめさを、うまく構成して、一つの作品に仕上げた。
ボケ数も増やし、キャラもたってきてる。人間頑張ればできるんだ!
良く頑張った!
キャラが立っている分、今後TVもいけるかも!頑張れ!
そして、二番手
千鳥
M-1の頃から比べると、格段にうまく、落ち着きと風格がでてきている。
やっぱり、劇場で鍛え上げてきているのだろう!
「はくべい」なんて名前は、台本で書こうとは、思わない!
たぶん、舞台でやってるうちに、なんとなく生まれた名前じゃないだろうか・・・。
智弁和歌山といい、面白い!うまい!
三番手
ウーマンラッシュアワー
バイトリーダーのネタ。なんども見たことあるけど、なんか磨きがかかってきた。バイトリーダーのキャプションを言う時に、自信が出てきていて、それがくだらなくて面白い。
もう少し、早口にこだわらず、言葉の面白さを正確に伝えた方が得なような気がするのだけど・・・。
四番手
銀シャリ
ワイルドカードからの勝ち残り
今回も歌ネタ。漫才は、うまいのだけど、新しさを感じさせない。
まあ、そういう所を狙ってるのだろうけど、賞レースとなると、うまさ、プラス新鮮さ、新しさも必要になってくる。
力は、あるのだから、その辺をもがいてみると良いのでは!
あえて、衣装を変えてみてはどうだろう!?
Dグループは、千鳥が決勝進出
続く・・・・