先週末、群馬県富岡市の富岡製糸場に行ってきました。今年6月に世界遺産登録になったことで地元では大変な盛り上がりでした。見学に行った日が丁度地元のどんと祭りというお祭りの日と重なったため、賑やかさに更に拍車がかかっていたように思います。街の至るところ、商店街の窓ガラスに「富岡へようこそ」「世界遺産 富岡!」というような張り紙がしてあって、なんか勘違いで嬉しくなってしまいました。と、同時にやっぱり双葉郡富岡町を想い出すと切なくもなりました。そんな複雑な気持ちに祭りの喧騒が輪を掛けるのでした。商店街の路上のあちこちで祭りの衣装に身を包んだ若者達が楽しく会話している姿や、露天の周辺で老若男女談笑している姿を見てとても羨ましくなりました。商店街を妻と歩きながら「えびす講市の季節だね~」「想い出すね~羨やましいね~」なんて会話しながら通りすぎました。

富岡町にいた頃、僕なんか積極的にお祭りに参加した方ではなかったけど、やっぱりえびす講市やうちわ祭りが来ると季節を感じ、なんとなく高揚して、なんとなくそこで旧友と出会って、なんとなく近況を報告し合いながら昔話に花を咲かせるみたい事ってあったじゃない? その季節のその地でしか味わえない空気を感じに祭りに行くみたいな。よその町の祭りへ行く楽しみとは違う楽しみというか。地元の祭りって周りが知り合いばかりだから意味合いが全然違うよね。若い頃は斜に構えてあえて行かないみたいな頃もあったけど。僕もばあちゃんを連れて行った思い出があるな~ それぞれに子供や家族との思い出があったはず。そんなことをしみじみ感じてしまった。よその遠い街で、同じ名前ってだけだけどね。なんかこういう喪失感って、違う場所の似たような空間に触れたとき不意に襲ってくるんだろうね。でも富岡製糸場もよかったし、どんと祭りもよかったよ。皆さんも是非いってみて。

 

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