2日間に渡る「バンド維新2009」を終え、浜松より帰京しました。

お知らせした通り、昨日は公開リハーサルで、作曲家自身が楽曲の内容を解説したり、細かい指導を与えながらそれぞれの吹奏楽部が演奏していくという内容でしたが、これは想像以上に興味深いものでした。

先に今回のために作品を提供した作曲家の方々をご紹介しておきます。
公開リハーサルの時の曲順でタイトルと作曲家名を書きます。


「雲の上の散歩道」北爪道夫
「新しい行進曲」外山雄三
「青竜舞(せいりょうのまい)」丹生ナオミ
「Music for Drums and Small Wind Ensemble」渡辺俊幸
「Ave Maria」新実徳英
「Let's Swing」前田憲男
「Momento mori -for Wind Ensemble-」片岡俊治
「織られた時?~管楽アンサンブルのための~」野平一郎



これだけの様々なスタイルの作曲家が一堂に会して、それぞれの楽曲解説と指導をしていくわけですが、これだけでも相当興味深い内容で、私自身勉強になる部分があり、4時間強と長丁場でしたがとても有意義な時間でした。




公開リハーサルの様子。





公開リハーサル終了後に前田憲男先生と丹生ナオミさんと共に。





リハーサル終了後は、ホールに隣接したホテルオークラの最上階でレセプションパーティーがありました。服部克久先生も公募曲の審査員代表としていらっしゃいました。

外山先生とも金沢で私の作品ドラムコンチェルトを指揮していただいた時以来久しぶりにお会い出来、嬉しく思いました。

先生方と共に貴重な1枚です。

そして、本日は、作品発表コンサートでした。
さすがにどの学校の生徒さんたちも、昨日の公開リハーサルで得た様々な事を確実に生かしながら、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

かなり難易度の高い様々なスタイルの楽曲をみなさん見事に演奏し、感心させられました。
ここまで来るのにどれほどの時間を費やし心を一つにして頑張って来たかと想像するだけで、様々な想いが沸き上がって来て感動してしまいます。




本日のコンサートでもそれぞれの作品を発表する前に作曲家もステージに上がって解説をしました。

私の左の方は、本日の司会進行役の国塩哲紀さん。右の方は、気賀高等学校吹奏楽部の顧問の先生であり指揮者の袴田康行さん。





私の作品を演奏してくれた気賀高等学校の生徒さんたちと、本番前に記念撮影をしました。




撮影が終わったところで、生徒さんたち全員で私に向けての感謝の言葉を述べて下さり、その後でメッセージの書かれた色紙をいただき、思いがけない心のこもった贈り物に目頭が熱くなってしまいました。





上の写真で私が手にしているのがこの色紙です。
こういう心のこもったプレゼントは何より嬉しいです。

皆さん、私の曲をとても喜んで下さっていて、10名の3年生の生徒さんたちは、明日の卒業式前に良い思い出になったとのことです。

2日間の間にこういう心の交流が持てた事を心から幸せに思います。

今回の私の作品は、V-Drumsをフィーチャーするという事が作品依頼をされた最初からの課題でしたから、そのパートは、難易度が高いものだったと思い ますが、担当した生徒さんは、かなりの練習を積んで譜面を自分のものにして演奏してくれました。(そもそもDrumsというパートが全て音符になっている 事は珍しいことなのです。)

他のパートも16ビートやジャズ、あるいは民族的なムードを持つ不思議な世界など、多分これまでのウインド・アンサンブルの曲 では経験しにくい音楽的世界をたくさん盛り込んだ曲だったので、イメージを理解する事や実際の演奏面でも多々難しさを感じたと思いますが、公開のリハーサ ルでの私の言葉を良く理解してくれて、本番ではそれを生かして音楽を楽しみながら熱のこもった演奏をしてくれたことを嬉しく思いました。



終演後に楽屋にて記念撮影。

私の左隣の方は、今回の公募で選ばれた作品の作曲者である片岡俊治さん。
後列の右はじの方が、この「バンド維新」を企画発案された北爪道夫さんです。

小編成のウインド・アンサンブルのための楽曲を作ることで、より多くの学校でたとえ小規模の吹奏楽部でも活動が充実することを応援するという趣旨の元に、スタイルも現代音楽的なものからジャズや映画音楽的なものまで多岐に渡るように作曲家を人選し、またその作曲者自身がレクチャーをするというとても意義深い内容のイヴェントを企画され、浜松市文化振興財団やローランド芸術文化振興財団などの様々な団体や企業からの協力を取り付けて実現された事に敬意を表します。

新実さんと野平さんは、残念ながら本日は別の仕事のため参加出来ず、この写真には写っていません。

このような素晴らしい内容のコンサートが今後もずっと続いて行く事を心から願っています。