先日のさださんのNHKの番組「年の初めはさだまさし」でも紹介されましたが、私が音楽を担当している「二本の木」という番組が今週の土曜日、9日の夜9時よりNHK総合テレビで放送されます。

この番組は、ドキュメンタリー番組などを作られていた元NHKの職員の小沢爽さんが書き残した「二本の木」という書籍を元に、岡崎栄さんが構成・演出を担当されて出来上がった作品です。

小沢さんは、約3年前に進行性の早い肺癌になった奥様の千緒さんを献身的に介護しながらその毎日を克明に日記に書き記し、奥様が亡くなられた後、奥様の日記とご自分の日記を元にこの「二本の木」という書物をまとめあげ自費出版されました。

小沢さんは、奥様を看病しているうちにご自分も癌になり、奥様が亡くなられた後7ヶ月後に他界されましたが、ご自分でその運命を受け止めながら「神様は妻が亡くなって,この書物をまとめあげるための執行猶予を与えて下さった。」というような言葉を残されています。

死を覚悟しながらも生ある時間を大切にして夫婦の絆をより深めていくお二人の姿が本当に感動的です。

奥様の千緒さんは,本当に明るい方で、ご自分のことよりもご主人や息子さんたちのことを想い、ご主人が疲れないかを常に心配しているような方です。

人間にとって何よりも大切なのは、心の絆、温かい想いを通わせられる相手がいる事だということをしみじみ感じさせられる作品です。

片岡仁左衛門さんと竹下景子さんが語り、ところどころ息子さんたちが撮影したお二人の映像が挟み込まれながら淡々と進行していきます。

ドキュメンタリータッチですから,ドラマに比べて地味に感じるかもしれませんが、最後まで見終えた時にはこの上ない感動を感じていただけると思います。

私はこの番組を見て心がきれいに浄化される想いがしました。
是非、是非、御覧下さいね!