本日はドラマ「家族」の音楽録音がありました。午前11時30分にスタートして4時間半ほどで28曲を録音しました。スタジオはSound InnのAst。編成は、Flute、Oboe、Clarinet、Guitar、Harp、Piano、Strings(64221)、Synthesizerで指揮は私がやりました。今回のドラマは、普段家庭をあまり顧みず仕事人間だった主人公(竹野内豊)が妻(石田ゆり子)に家を出て行かれた後、始めて子育てに真剣に向かい合うという設定で進行していきます。息子役(5歳)の宇都秀星君がとてもかわいくて、初めてのお父さん役を演ずる竹野内さんもめろめろだそうです。子供のための曲では、オカリナやシンセサイザーのチェレスタの音などを使いました。オカリナを誰が演奏したかと言いますと、フルート奏者の旭さんです。旭さんはベテランのスタジオ・ミュージシャンでフルート以外にオカリナ、リコーダー、篠笛、ケーナ、パンフルートなどたくさんの楽器を持ち替えて演奏出来るとても器用な方なのです。フルート属の楽器についても、ピッコロ、アルトフルート以外に特大のバスフルートをお持ちです。ギターはさださんのレコーディングでもおなじみの田代耕一郎さん、ピアノは倉田信雄さんです。ストリングスは、篠崎ストリングスです。ハープの朝川朋之さんは、私と同じ事務所に所属する素晴らしい作曲家なのですが、ハーピストとしてスタジオの仕事を中心にしているという不思議な方です。作曲家だけあってつぼを心得た素晴らしい演奏をしてくれます。ほとんどの曲は、一回リハーサルしてすぐ次に本番というスピードで途中5分の休憩を2回入れただけでどんどん進行していきましたが、それでも最後の方は時間がぎりぎりになり、4曲ほど初見でリハーサルなしのいきなり本番で収録しなんとか時間内に収まりました。みなさんも一度スタジオでの音楽録音を見学すれば、スタジオ・ミュージシャンたちの初見の演奏力がいかに優れたものかを理解していただけると思うのですが、それは本当に驚くほどの読譜力と瞬時の表現力なのです。(もちろんそれだけにとても厳しい世界ではありますが。)
録音終了後は、私のプライベートスタジオでシンセサイザーの録音をしました。今回の音楽では、ドラムやパーカッションは全てサンプリング音源を使用し、コンピューターソフトを使ってデータを入力して演奏させています。自分のスタジオだとスタジオ代を気にせずに緊張から開放された中で仕事が出来るのでありがたいです。


昨日のさださんのコンサートに出演のため、朝一番で盛岡から駆けつけてくれたピアニストの倉田信雄さんと録音終了後に。


私のプライベートスタジオでシンセサイザーを録音しました。

右に写っているのがマニュピレーターの森本康史さん。彼が私が書いたドラムやパーカッションの譜面をコンピューターにデータとして入力し、またその楽曲にふさわしい音色を選択したり作りこんだりしながら進行していきます。左は、映画「筆子。その愛」の時と同じくエンジニアの徳永宏さんです。明日は、一日かけてここでトラックダウンです。