しばらく書いて無いなーと思うと軽く一ヶ月経っている
本当に一日24時間なの?
私だけ12時間しか無いんじゃないの?(いやいやっ!そんな訳ないし
そんな気がしてしまう今日この頃です。

何も書かないからと言って何もない訳でも無くて。
あー、何から書こうかな。

まず春というのは「変化」の季節だったりするのですね。
小学生から中学生、中学生から高校生、高校生から大学生。
教室の生徒も3月までとは違う環境で生活する生徒がたくさんいます。

そんな中で色々な事情でピアノを辞めたり、一旦お休みしたりする生徒さんが何名かいました。
それと先生のお留守の三年間、代講としてレッスンを行っていたお教室の生徒さんを
帰っていらした先生にお返ししてさようならするという出来事もありました。



昔、ピアノの先生になりたてのころは、こんな生徒との「別れ」のひとつひとつが辛くて、涙をこらえられなかったりしばらく引きずったりしてたなあ。
そんな頃から長い年月を経て今の私はというと、、、結構笑顔で送り出したりさようなら出来ているのです。
あ、冷たい??
それとも慣れちゃったから??


変な例えなのだけど。
料理をし始めた頃、その食材がかつて生きていた生き物だと思うと瞬間身体がこわばるということがありました。
肉のかたまりなどでは無いのだけど、丸ごとの魚とかエビなどがそう。
無意識にしてれば良いのだけどちょっとした瞬間に「生きていた」と考えちゃうと手が止ってしまう。触れなくなっちゃう。

するとあるときから頭の中にひとつ新しい部屋が出来ました。
自分が苦手な食材を調理するときはその部屋に入る!みたいな感覚になるんです。
はいはい、エビを調理するからね、部屋入らないと!みたいな感じ。
すると不思議と「食べ物」に見えてくる。
全然平気!
だけどもどこかで「良く触れるなあ、これいわば死体だよ?」って自分もほんの少しいるんですね。
変なんの。


それととっても似ているのが「別れの部屋」
本当に昔はいちいち落ち込んだり寂しくなっちゃったりしていたのだけど、
あるとき新しい部屋が誕生したのです!
取りあえずそこの部屋に全部押し込んでおくとお別れする瞬間も笑顔でいられる。
だからヤ○ハ音楽教室を辞めて一度にたくさんの生徒さんとお別れしたときも
昔なら大変なことになっていたかも?
その部屋のお陰で何とか踏ん張っていられたのでした。

ただ、なんでもかんでもどんどんそこに押し込んでおくとやっぱり一杯一杯になってしまうんですよ。
そうなると心の防波堤が決壊するようにバランスがとれなくなってしまい
今するべきことが上手く出来なくなってしまうのですよ。
だから少し余裕があるときひとつひとつ取り出して丁寧に「お別れ」します。
本当のお別れからは随分時間が経ったころ。
それが私の本当の生徒とのお別れの儀式です。

私がそんなことをしている頃には、辞めた生徒はもうとっくに新しい生活になじんでいるでしょう。
でも、いいんです。
そうあって欲しいです


有り難いことにこの春は受験でお休みしていた生徒さんが無事高校合格してレッスンに復帰したり、
新たにピアノを習いたいと教室の扉をたたいてくれた生徒さんがいたり、
別れだけでなく再会や出会いもあり慌ただしく過ごしています。

そんな訳でまだ私の「別れの部屋」は雑に押し込んだだけって状態。
そうだなあ、ゴールデンウィークくらいにはちゃんと儀式をしたいな。

そんなことを思う今日この頃なのでした。