いや~、夢の一夜でありました。南青山マンダラでのチャボさんとのツーマン、見に来てくださった皆さん、本当にありがとうございました!

 

私が今年一番緊張する日、となるはずだったこの日でしたが、もちろん緊張もしたのですが、何故だか1番リラックス?というか、エンジョイしきっていて、目覚めてから眠るまでずっと楽しかった!そんな一日でした。

 

 

来てくださった方はご存知の通り、史上稀に見る、空前のレア・メニュー盛り沢山のスペシャルライブとなったこの日。

私が観客として見に行って、何も知らずにあのメニューが飛び出して来たら、きっと卒倒していたことでしょう。

いや、セット・リストを知っていても、半分死にそうでした(笑)。

 

会場に入ってから、リハーサル、楽屋での時間、全てが最高だったのですが、書ききれないので、ライブスタートからいきましょう。

 

チャボさんからご紹介、呼び込みを頂き、私のソロ・ライブがスタートしました。やはりお客さんにとっては私なんかまだまだ若造に見えるだろうし、実際この日に関しては、私と同世代もしくは年上らしきお客んの方が多数に見えて、そういうシチュエーションには案外強い方ではありますが、やはり緊張します。

 

ただ、この日は、品定めに身構えているような警戒の雰囲気はなく、初見だったとしても好意的な視線が大多数で、大変助かりました。常日頃からチャボさんや清志郎さんが可愛がって面倒を見てくれていた、思いやりの賜物だと思っております。

 

結局、やりたいようにやり、好きな事を喋っているうちに、予定時間5分前のアラームが鳴り、あっという間にワタナベイビー本編が終了していきました。

セッションタイムやアンコールは、ほぼ盛り上がる確信を持っていたのですが、自分コーナーだけは半々の予想だったので、盛り上がってくれて良かった!というか、盛り上げてくれて、お客さんありがとうございました!

 

MCでは、チャボさんとの初対面、清志郎さんとの共作、チャボさんへの初電話などなどのエピソードをお話ししましたね。まだまだ話せなかったたエピソードあり。もう一度ツーマンライブをやらせて頂かないとね(笑)。

 

汗だくライブが終わり、すぐに入れ違いでチャボさんライブスタート!どうしよう、着替えたいけど、チャボさんライブも見たい…。結局、ステージから一度はけたのに楽屋に戻らず、汗だくのステージ衣装のまま、客席後方でしばらく拝見しておりました。いや~、普段もカッコいいけど、やはりステージ本番のチャボさんはカッコ良かったな~!青山曼荼羅くらいの距離感だと、さらに凄かった!

「あと2~3曲でセッションに呼ばれるわよ」というタイミングまで客席で見ていて、急いで着替えてまた戻って見てました。

 

さあ、いよいよチャボさんコーナーでのセッションタイム!まずは私のリクエストで『魔法を信じるかい?』。オーケストラ・アレンジの部分は普段ははしょっている、という話から、「ベイビーがリードギターで弾いてくれ」という話になってしまい、リードを弾けない私がオーケストラのフレーズを弾きまくる羽目に。でも燃えました!

 

次は、なんとなくリハーサルの時に浮上した、RCの『モーニングコールをよろしく』。

当日サウンドチェックの時に私が歌詞を少し間違えたら、楽屋でチャボさんからこの曲の全歌詞つきコード表を頂きました。普段から持ち歩いているコピーかと思いきや、その場で全部書いてくれていたとは! なんという心遣い!お応えすべく、本番までに丸暗記しましたが、わざわざ書いてくれた紙、ステージに持っていかなくて失礼だったかな…。一応、覚えて行く!という礼儀を果たしたつもりだったのですが。

 

そして、チャボさんリクエストで、なんとホフディランの『ふさわしい人』。意外というか、こういうセッションであまり取り上げられる機会の少ない曲なのですが、「あの曲いいな」と言ってチョイスして頂きました。ちゃんと聴いてくれてたんだな~、と感激しながらの演奏でしたが、ただコードを踏まえるだけでなく、コピーするだけでもなく、ちゃんと曲全体を捉えて、イントロからエンディングまでストーリーのあるギターを弾いてくれちゃうんですよ、チャボさんは!

感激しながら、チャボタイム・セッションコーナーを終了しました。この時点でだいぶ拍手喝采を頂いていたのですが、我々にとってはこの後のアンコールこそが本番だったりしました。 

 

 

さあ、アンコール!まずはRCサクセションを象徴する名フレーズのオン・パレード曲『sweet soul music』!

代表曲と言ってもいいレベルの曲ですが、実は何年も、いや、10年20年クラスのブランクで演奏していないとの事で、ぜひやろう!と。

うわ~、凄い!

スタジオリハーサル音源では、最初ほぼ手探りのチャボさんが、フレーズをだんだん思い出してきて、最終的には、あのRCサクセションのギタリストご本人そのもののフレーズを演奏するまでの、チャボさんの記憶回復ドキュメント音源の様相を呈しておりました(笑)。

ライブ本番はもう鳥肌モノのホンモノ!RCサクセションで歌ってるみたいでした!

他の人が忠実にコピーするのと、ご本人が演奏するのはやはり格が違いますね。しかも、アコースティックであれを演奏するのは相当大変なはず!壮絶なプレイをすぐそばで浴びてしまいました。

 

続いては、前々からチャボさんのお褒めを頂いていた『育児研究中』。こんな曲をチャボさん級のホンモノのギタリストと一緒に演奏できる贅沢!フェスでRCナンバーを一緒に演奏出来ている感激とはまた別のテイストの、最高級の贅沢でありました。

 

そして、次は私のリクエスト!ダメ元で提案してみた古井戸の『つらい恋です』。

19歳の頃、どこにも売っていなかった古井戸のレコードを新宿の中古レコード屋で見つけて、1万円で買ったLP『ぽえじー』に入っていたチャボさんボーカルのポップな曲です。ステージで演奏する事自体、このレコードが出た当時に1~2度あったかないか…との事でしたので、ざっと44年ぶりの演奏!ですかね、凄い!

「ベイビーが歌ってくれるなら出来るかもな」なんて感じでリハーサルに取りかかったのですが、「いや~、1番はチャボさんが」とか「ついでに3番も歌って頂けませんか?」などなど交渉の結果、ほぼ半々歌って頂く事に成功しました。やった~!

 

せっかくチャボさんとのツーマンに誘って貰えたなら、せっかくセッションする機会があるのなら、勇気を出して玉砕覚悟でリクエストしてみよう!という思いだったのですが、結果的にほとんどのリクエストに応えて頂いてしまいました!学生時代の自分に自慢出来るセットリストだ!古井戸の初代マネージャーさんも見に来てくれていたし、挑戦して良かった!攻めて良かった~。大事な事は勇気を持つことで~♪

 

さあ!まだまだここからも凄かったですよ~。

1988年(MARVY~カバーズ~コブラの悩みyear)のRC武道館で、その年3枚も出たアルバムのどこにも入っていないチャボさんボーカルの新曲が演奏されたのです。

実は私はそのライブをカセットテープに隠し録りしていたので(25年以上も前に紛失してしまったのですが)ギターのフレーズや歌のメロディはなんとなく覚えており、でも、どのアルバムにも入っていないし、曲名も知らないまま10年以上の歳月が流れて行ったけど、なんだかずっと気になっていた曲。

その武道館公演から10年~15年が経過したある日、清志郎さんの家でギターで遊びながら話していた時に、この曲について聞いてみたら、なんと清志郎さんはこの曲を覚えていたのです。曲名は『吉報』。確かに、言われてみれば清志郎さんとマリさんのコーラスは「キッポー」と聞こえます。なるほど!

清志郎さんは歌詞の細かい点についてはさすがに覚えてませんでしたが、歌の内容についてはちゃんと記憶していたようでした。考えてみれば、それも凄い話!

ちなみに、この曲について最初にチャボさんに話した時は、清志郎さんよりもチャボさんの方が記憶が薄いようでした(笑)。覚えてるような、ないような、少なくともツアーでやったりはしていない、恐らく武道館1回きりの演奏だったのではないか、との事。

そんな訳で、リハーサルではイントロからエンディングまで全ての構成を私がチャボさんに教え(笑)、チャボさんは約30年前の自分の曲を1からマスターして本番に臨んだのでした。

しかし、ライブ中に曲名を言ったら、この曲を知っているらしいお客さんが1人~2人いてビックリ!曲名について、当時、多分何のアナウンスもなかったはずだし、まさか私のようにカセット隠し録りじゃないでしょうね(笑)。隠し録りだとしても、なぜ曲名を知ってるんだ~!

いや~、しかし凄かった!まさかご本人とこの曲を人前で演奏する機会が訪れるとは!お客さんにとっても貴重な時間であった事を祈ります。リードギターも私が担当して、白熱させて頂きました。

 

さあ、感動もピークかと思いきや、まだまだ続きます。次もビックリ、『サマー・ツアー』!

リハーサル雑談中に浮上したこの曲。とにかくライブでやらなかったな~、との事で、たぶん1982年、もしかしたら1983年にもちょっとはやったかやってないか、という、そのくらい触っていない曲だそうで、ザッと見積もっても35年ぶりのあのアルペジオ・リフ!アコースティック・ギターであのリフをやるのは死ぬ思いだったと思いますが、お客さんはいい物を見られたんじゃないですかね~。次はまた35年後ですからね(笑)。

 

いや~、濃かった!最高だった!不安も悩み事も全部吹き飛ぶようなライブが出来たのではないでしようか?自画自賛が過ぎるかな?

 

もう早いものでライブから1週間。まだあの夢の中にいるので、ブログが遅くなった印象も全くなし。まだ、あのチャボさんとの曼荼羅の日々の余韻の中で生きています。

あれほど怒涛のナンバーをお送りした挙句の、ライブの締めに『スマイル』を置いて頂き、それも感無量でした。こちらこそ、あれから1週間ずっとスマイルでした。

 

来てくれたお客さん、本当にありがとうございました!そしてチャボさん、熱い夜を本当にありがとうございました!

 

ホフディランのアルバムも、この最高な気分のまま仕上げたいと思います。

長くなってしまい、失礼いたしました~。

 

 

ワタナベイビーより